第6話

「ライル話してくれてありがとう。今まで辛かったでしょう?もう大丈夫よ」


「大丈夫?どこが?ここは天界なんだろう?ここに俺みたいなのがいたら、あいつら悪魔みたいに俺を排除するんじゃないのか?」


「ええ、ここは天界よ。でも私がそんな事させないわ」


「できるはずない!!」


「やってみないとわからないでしょう?なに諦めてるのよ!それに命懸けでライルを逃がしてくれたお父さんお母さんに恩返ししなきゃ」


「恩返し?」


「ええ。ライルが寿命がくるまで生きる事・・・それが恩返しになる。私はそう思ってる」


「マリン・・・俺は生きて、生き続けていいのか?」


「ええ。ライルのお父さんお母さん、それに私のためにも生きてライル・・・」


「ありがとうマリン、俺これからは生きる事を諦めない」


「うん。その前にナタイア先生に来て診てもらわないとね。ライルが目が覚めたら、すぐに知らせてって言ってたから私少し出かけてくるねライル」


「そうなのか?わかった」


「どうですかナタイア先生」


「ふむふむ・・・。もう大丈夫だな。君は・・・」


「ライルです。あの先生・・・なんで俺を助けてくれたんですか?」


「何でと言われても俺は医者、それ以外に意味は無い。天使でも悪魔でも人間でもハーフでも助けられる命が目の前にあるなら俺は助ける。なにがあってもな」


ナタイア先生の言葉にライルは綺麗な涙を流した。


「先生、俺を助けてくれてありがとう・・・」


「ああ。だが1番に感謝すべきなのはマリンだと思うぞ?マリンがライルを見つけ、そして俺に助けを求めてきたんだからな」


「わかってます・・・。マリンありがとう」


「なぁマリン、これからどうするつもりだ?ずっとここにいる訳にはいかんだろう・・・」


「ええ、わかってるわ。ナタイア先生」


「そうか・・・何かあれば、いつでも俺の所に来るといい」


「はい先生」


そしてナタイア先生は帰って行った・・・。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る