ナエ②弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ」あの子は見ちゃった…の続きだよ!あんなケース、弱い立場の女の子は、どうすれば良いわけ?

@maetaka

第1話 知らない男が、ベッドに、風呂場に、入ってきたんだ…。声なんか、出せないよ。だって、弱い立場の女性…。

 あの子の話の、続き。

 「あの子が、見てしまったものは…?」

 ナエへの相談は、続いた。

 ナエに相談をしていた子の、気持ち…。

 どんなにか、怖かったか。

 どんなにか、打ち明けるのが、いやだったか。

 彼女は、見たくもないものを見た。

 そんなの、知りたくもなかったのに…。

 思わぬ体験は、弱い者いじめとしてのいやらしい香りを漂わせながら、のしかかってきた。

 「ナエさん?」

 「…はい」

 「夢であれば、良かったのに…」

 泣き付かれた。

 「弱い立場の人は、こういうことだってあるんだと考えて、生きていかなければならないんだと思う」

 「何が、あったのですか?」

 「夢であって、ほしかった…」

 「…」

 「夢だったのか、いや、現実だったのか。何もかも、認めたくなくなっちゃった。あんな、気持ち悪いのなんて」

 今でも、良くわからないという。

 「私、妹が上、姉が下の、2段ベッドで寝ていました」

 「はい」

 「私は、下で…」

 ある夜、ベッドの下の段、彼女の寝ていた方に、わけのわからない男が潜り込んできたという。

 「私…」

 パジャマを、脱がされ…。

 裸を、触られたという。

 「それから…。何でも、ない」

 男は、1度、彼女の名前を呼んだという。

 「…私の名前を、知っていた」

 「…」

 「きっと、父親なんだなと、思いました」

 「…」

 「…私…」

 「…泣かないで」

 その怖い経験は、今の今まで、誰にも言えなかったという。

 「…私」

 「…どうしたの?」

 「誰にも、言えなかった」

 「…そうね」

 「妹にも」

 「…」

 実は、妹も、似たような経験をさせられていた。

 姉の経験があってから、数週間後のこと。

 今度は…!

 「姉は、塾の夜間講座」

 「母親は、残業」

 妹は、1人で、風呂に入っていた。

 そのとき…。

 弱い立場の女性は、いつだって、被害者?同じく、わけのわからない男が、風呂場を開けて、中に入ってきたという。

 「…!」

 声が、出なかった。

 知らない男が、風呂場に、入ってきたんだ…。

 声なんか、出せないよ。

 怖くなっちゃって…。

 やっと、出たのが…。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る