ナエ①弱い立場の女性相談「コロナ禍のバカ!」…SNSでつながりたい自撮りは、危険!?友達と修学旅行を楽しみたいからって、あんなことしてほしくないから!
第17話 男と女って、案外、こういう関係だったのかも?どうして、その子の母親は、父親とは、一緒にいられなくなっちゃったの?
第17話 男と女って、案外、こういう関係だったのかも?どうして、その子の母親は、父親とは、一緒にいられなくなっちゃったの?
他の人たちからも、ひそひそ話。
「…ほら、あの人だよ」
「え?」
「奥さん?」
「課長の?」
「…」
「え?そうなんですか?」
「お前は、まだまだ入庁したてで、知らんだろうがな」
「何ですか?」
「ははははは」
「…」
「夫婦で、身分が違うんだ。困るよなあ。公務員バランスが、さあ…。ふひひ」
「…ほら。あの人」
「あの人?」
「あの人」
「あの人、課長の、奥さんらしいわよ?」
「そうなの?」
「出張だって」
「雑用?」
「みたい」
「まじで?」
「公務員夫婦が、これか…」
「もう、やめたら?」
「課長が、下向いてるし」
「課長の部下が、歩いている。部下であって、奥さん。…プッ!」
「うふふ」
「どういう試験で、ここに、入ってきたのかしら?」
「…」
「うひー」
「やめな、やめな!」
「ぺろぺーろ!」
「どっきゅん、コウムイーン!」
公務員も、ここまできたのかな。
帰宅後の父親の怒りは、収まらなかった。
「お前がいるから、俺が、笑われるんだぞ!お前の、せいだからな。公務員が、おかしくなる!」
いや…。
公務員がおかしいのは、そこじゃないだろうけれど。
父親は、何度も、母親、つまりは妻を殴った。
「この、課長たる俺が!課長たる俺が!民間人から奪ったあの巨大な金を手に退職できなくなったら、どうしてくれる!」
「…うう」
「お前だって、わかっているはずだ!」
「…うう」
「民間に就職していたら、じゃまおじに、じゃまおばになるところだった!そうならなかっただけでも、良かったよ!俺らは、一般人が、がんばって働いてもらえた給料を巻き上げても良い身分だ!元気を、出せ!」
「…」
「心を、燃やせ!」
「何よ…、その、偽レンゴク」
「お前ら有期の非正規は、これだから、みっともないんだ」
「あなた…」
「真面目に働こうとしないから、有期の非正規になるんだ!」
「…違うわ」
「何?」
「あなたとは、やっていられない。だから、バブルさんたちのように、死なないか待ちを、されちゃうのよ…」
「自己責任だ!」
「…違う」
父親とは、一緒に、いられなくなっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます