孤独前線は終われど戦争は終わらない

宣戦布告

宣戦布告


言葉が僕を作り上げるのなら

出来損ないの僕を作ったのは僕で

それを変えるのもまた僕で

その選択をするのも僕だ


それに気付いた一年間

見くびった奴らを見返すために

離れて行った誰かに対しての復讐を

今か今かと銃に言葉を込め続けた


僕はそれを撃ち続けた

味方なんて誰もいない

理解してくれる人だって結局いなかった

それでも僕は自分の為に自分の言葉を綴った


そして気付けば僕は今日ここに立っていた

状況は相変わらずだが

少なくとも昔の僕より最低じゃ無いのは確かだ

ずっと戦い続けた僕の言葉がこの数々だ


だけど結局僕の戦いは終わらない

どんな言葉だって金には勝てねえ

誰かを救ったあの言葉だって生きてけねえ

そういう世の中で終わりなんて終ぞ来ない


それでも戦い続ける理由はある

もう二度と「辞めてえ」と言ってたまるか

他の誰でもないこの僕が言える言葉に

何も無いことがあってたまるか


ついに雨は上がったが晴れ間はまだ遠い

それなら孤軍進軍を続けるよ僕は

過ぎてった景色は名残惜しいが行くしかない

どうせもう僕には今の僕しか味方はいないから


これは過去への宣戦布告だ

涙から始まったこの一年が無駄だったわけがねえ

そういう事を言えるようになったなら尚更

金で買えない僕が無価値だなんて信じねえ


人を恨むなと言われても恨むのが人生ならば

その恨みを神作に作り替えるのが僕ら創作者

過去に過ぎ離れていったどこかの誰かへ

今一度声高に宣言する


「今に見てろ」

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