第3話 さむいこと
「はぁっくしょおーーん!!!!」
『何よそのわざとらしいクシャミは。』
「わざとじゃないもん!寒いんだもん!」
『寒いと思うから寒いのよ。心の温かい人は寒いなんて感じることはないのよ。』
「ちゃん美優は寒くないの?」
『平気よ、スシローで注文してた品が何故か前のテーブルの人に取られても怒らないわ。』
「心温かすぎない!?明らかにテーブルの色が違うのに取る人いるよね!」
『奈緒はもう少し穏やかになるべきよ。』
「え、でも寒いは人はいるじゃん!鬼滅の刃とか呪術廻戦しか観てない読んでないのに、"私マジでアニメヲタクなんだよねー。"って執拗にアピールしてくる女子って居るじゃん。寒くない?」
『なんか、寒いのベクトル変わってない?』
「ヲタクって自分からなれるものじゃないし、気がついたらなってるものなんだし。そして禁煙感覚でやめれるわけもない悲しき種族なんだよ?」
『ヲタクってジョブじゃなくて種族なのね。』
「かといって、にわかを叩くガチヲタクも寒いよね。」
『もう、どうしろと…。』
「カープ女子が流行って、にわかをさー、長年ファンをしていた人が叩いてたけど、なんで同志を叩くのか意味わからなくてね。優劣をつける意味あるのかな?優劣を付けたがってる時点でカープを好きなんじゃなく、カープを好きな自分のことが好きなんだって思ってるんだよね。」
『何よその具体的な話は?奈緒、カープ女子なの?』
「いや、野球に興味はないよ?どちらかと言うとコープ女子だよ?」
『生協の宅配サービスのこと?』
「心が暖かいヲタクが一番って事だよね。」
『人類に1割も居ないわよ。』
「でしょ!寒いよね!!」
『それを言いたかったの!?』
「地球温暖化。ヲタク寒冷化って言うじゃん?」
『初めて聞いたわよ。』
「他にも寒いことはあるよ?例えば将来はYouTuberになって億万長者になりたいって夢見てる小学生も寒い。風邪ひきそうなレベル。」
『小学生なんだから許してあげようよ。』
「全てはHIKAKINのせいね。ほんと病原菌みたいにYouTuber=億万長者になれるって幻想を抱かせる、義務教育に良くない菌をばら撒いたわよね。どうせばら撒くなら前園社長みたいに10万円の札束をばら撒けよって話だよね。」
『結局奈緒も10万円が欲しいって話?』
「懐が暖まりたいんだよ!」
『年中寒いもんね。というか暖まるのは奈緒のお金の使い方次第よね。』
「くそう、HIKAKINめー。」
『HIKAKIN悪くないわよ。』
「ヒカ菌めー。」
『病原菌扱いやめなさい。確かにパンデミック起こしてるけど。逃走中成功してから更に好感度や人気上がってるけど。』
「HIKAKIN、少しは努力しなさい。安室奈美恵と結婚できるくらいの男になりなさいな!」
『それ、SAMさんじゃない?』
「TRFのメンバーになるくらいの偉業を成し遂げてみろってんだよ!」
『SAMさんじゃない?』
「全国フラッシュダンスコンテストで優勝くらいしてみろって事だよね!」
『ねえさっきから何を言ってるの?SAMい事を言ってるの?今回こんな感じで良いの?』
「HIKAKINもはじめしゃちょーも寒い。」
『はじめしゃちょー何処から出てきたのよ。』
「最近YouTuberがやたらとテレビ番組出てるのも寒い。でしゃばり方も寒い。芸人よりでしゃばるのが寒い。草野球チームが阪神や巨人とかと戦うようなもんだよね。」
『温かい目で観てあげなさいよ。その余裕がないことが寒いわよ。』
「何てことを言うんだちゃん美優!どっちの味方なの!?」
『少なくとも寒いこと言う人の敵よ。』
「酷い!私のことを寒いなんて、そんなの…。へっ…。ふぇっ…。へっくしょおーん!!!!」
『これだけ会話しても暖まらないのね。』
「EZ DO DANCEでも踊る?」
『そんなSAMい事しないわよ。』
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