サイドストーリー1:極悪カップル爆誕
これは精神不安定な人が衝動的行動に走る話
死体が転がっていた。
彼の名前は浅田卓。
学生証に記載されていた。
飲酒運転でひかれた。
第一発見者が所有物を盗む
拾った第一発見者は女。かなりの美貌だ。
第一発見者は被害者の所有物を回収して、自宅に持ち帰った。
暴走する車の光景を間近で見ていたのは、大学3期生の植村だ。
植村はひどく興奮した。暴れ回っている車と、死体が転がっているその景色に。
ああなんて気持ちいいんだ。
植村は自宅で戻り自慰行為を始めた。
ああこんなにも身近に死を感じられるんだ。
こんな気持ちになったのは初めてだ。
ここ2ヶ月植村はなんのイベントも大会も出られなかった。
加害者は逃走中だ。
警察の捜査によると家族は惨殺されていた。自宅のリビングで。
植村は謹慎処分を受けていた。
自宅で飲酒して、暴れ回って、そのまま車に乗って暴走を続けた。
3ヶ月前のサーカス大会で不正行為を連発したからだ。
新しい出会いなんてないし、植村に用がある人もいない。
平凡で退屈でイライラしていた植村だったが、今日この瞬間からまだ生きていようと思った。
生を謳歌し尽くしている中で、いきなり死の危険に直面する。
あの快感は何物にも代えられない。そう植村は確信した。
今田が尾行
植村はつぎの日、車で町中暴走を図る
しかし尾行していた今田に事前に止められる。
今田は植村のストーカーだったのだ。
今田は植村の美貌さに惚れ、3ヶ月前からストーキングを始めていた。
もちろん植村の自宅を特定しており、昨日の交通事故の際もストーキングしていた。
そのとき今田は目撃したのだ。
植村が被害者の学生証や財布などを盗んでいるところを。
その時に見た植村の目はひどく輝いていた。
今までに見たことが無いほどに。
気になった今田は一旦逃走して、一晩中植村の自宅に張り付いていた。
朝方荒れ狂った目をしている植村が自宅から出てきた。
車で暴走しますと言っているような顔だった。
今田は植村に話しかけ、車の暴走を止めた。
もっとプランを練ってから、一緒に悲劇を演出しよう。
そんな風に勧誘した。
それじゃあ今日から私達共犯者ね。
人の日々の平凡から生じる虚無感。刺激的イベントにより虚無感から脱却する。
虚無と虚無が混ざり合い……。
極悪カップルが爆誕した。
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