第1話 突然の死!!!
眠たい目をこする。そして欠伸を一つ
「ふぁぁ、昨日の夜遅くまでゲームをしすぎたな…」
そう言った拳は再び欠伸をした。
彼の名前は佐藤 拳(さとう けん)。そこら辺にいるごくごく普通の高校3年生だ。
そんな彼は唯一人に自慢できる特技がある。ただの一つだけだが、彼はその特技に誇りを持っていた。
その特技と言うのはこの人生の中で一回もじゃんけんに負けたことが無いことである。
幼稚園生の時、じゃんけんが強い者が園内を制していた。その支配者こそ佐藤 拳なのである。拳は勝ちまくった。園児だけではなく、幼稚園の先生にも勝った。全ての玩具を牛耳った。
小学校に上がると、給食の余ったデザートなどを全て奪った。おかげで小学校に居たときのあだ名は“じゃんけんキング”だった。
拳は、あの日曜の夕方に現れる某国民的アニメのキャラクターにも全勝した。
そんな特技がある拳だが、これが人生の役に立つかと聞かれれば答えはNOである。幼稚園生のときはじゃんけんが全てだったが、小中学校では徐々に役に立たなくなり、高校に上がるころには全く役に立たなくなった。
「はぁ、眠…」
そう言って道を渡ろうとした時だった。
プップー
けたたましいクラクションの音が鳴り響く。
「えっ」
考える暇もなく体に衝撃が走る。自分の体が宙に浮くのが分かる。
「があっ」
頭に衝撃が走る。そのまま、拳の意識は無くなった。
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