(三)-5
長田たちは現場の飲食店が入るビルの前を通り過ぎた。その際、監視している同僚二人の姿を、向かいの路上に確認した。話しかけることもなく、その場を通り過ぎていった。
二車線の路上には車も多少行き交っていたが、帰宅を急ぐ会社員だけでなく、近隣の居酒屋向かう人や、店から出てくる人などが多かった。容疑者と思しき二人組が来ているかは不明だった。なにせ若い男女二人組など、数多いからだ。
長田たちは、少し離れた路上で待機することにした。出てきたらすぐに対応できるようにしなければならない。
「目標が動いた。店を出る」
無線が聞こえた。捜査本部からだった。店内に潜入した捜査員からメールかなにかで本部へ連絡が行ったのだろう。彼らは一般の客に変装するために無線を付けていない。
長田は交差点を挟んだ一ブロック先からビルの正面入口を見ていた。
(続く)
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