第125話 帝国軍出陣
偉大なるローオス帝国。
皇帝代理の位についた第二皇女殿下の命によって同盟国を神国メシアの魔の手から救い出すため、帝国軍が行動を開始した。
王都を、帝国貴族領を、属州を、同盟国を帝国軍が華々しく行軍していた。
帝国歩兵軍集団 約10万人。
帝国弓兵軍集団 約8万人。
帝国魔導軍集団 約5万人。
帝国騎士軍集団 約3万人。
帝国精鋭軍集団 約5000人。
帝国特殊軍集団 約5000人。
帝国航空軍集団 約300人。
帝国補給軍集団 約2万人。
帝国衛生軍集団 約1万人。
ローオス帝国軍総数、約30万。
これがローオス帝国、皇帝直属の常備兵として存在している。これに加えて各貴族の兵全てを集結させればその数は100万にも届きうる。
他にも表には出ていない部隊、暗殺部隊、魔導生物部隊、改造精鋭兵部隊、秘匿魔道具部隊なんかも存在している。
今だにここは中世の世界でしかない。
魔法など地球にはないものがあるとはいえ、所詮地球で考えた場合では『常備軍』なんて言うものがないような時代の話なのだ。
そんな時代の中でローオス帝国は100万近くの常備軍を保有している。
それだけで。
それだけでローオス帝国がどれだけ強大な国家なのか一目瞭然だろう。
これが大陸全土に自軍を轟かせた覇権国、唯一の超大国の持っている圧倒的な力なのだ。
そして今。その圧倒的な力が解放されるのだ。
最初の目標は今現在攻められているスミリア王国。
劣勢に立たされている同盟国の解放のため、偉大なる暴力が、比類なき圧倒的な暴力が動き出した。
■■■■■
「ふー。まさか私が総司令官をやるとはね」
今回神国メシアを滅ぼすために動員された全ての軍の指揮権を握っている総司令官であるエリュンデ公爵家当主は呟く。
「神国メシアの、教会の徹底的な破壊……。神国メシアに、トイ王国に嫁いだ妹を殺されたあなたなら容赦なく『浄化』出来る、か……。全く。狂った狂人だ」
エリュンデ公爵家当主はあの、感情の……果てしなき感情の渦巻く彼の瞳を、言葉を思い出す。
「……そんな彼に協力する私も同じ穴の狢であるがね……」
そして、エリュンデ公爵家当主が自嘲するように告げる。
「さて。神国メシア軍、十字軍の全貌は諸君らも知っているだろう」
エリュンデ公爵家当主が周りにいる指揮官たちに聞こえるように話す。
「彼らは大国を名乗り、我らが偉大なるローオス帝国に匹敵すると嘯いている。しかし、彼らの軍は恐るに足りず。その兵力も我らの100分の1程度。苦戦しろという方が困難な話である。我らはただ、超大国として敵国を蹂躙する。気楽に行こうではないか。戦友諸君。さぁ、敵国の全てを滅ぼすぞ」
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