クリスマス

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サンタクロースを信じなくなってから、もう20年近くになる。

もう何年も、クリスマスを祝ってはいない。

それでも、12月の24日になれば、少し気持ちが浮足立ったような感じがする。

それは街を包む雰囲気のせいかもしれないし、テレビからここ数週間絶えず流れるクリスマス関連の情報の奔流のせいかもしれないし、幼かった頃を思い出すからかもしれない。

とにかく、関係ないと思ってはいても、少し上向きになった気持ちに従って、この夜を過ごす。

気になっていた本を新書で読む。

ちょっとだけ高級な店で外食をする。

少し高いお菓子を買ってみる。

そんなささやかなぜいたく。

私にサンタクロースはもう来ない。

それでも、この特別な日を言い訳にして、私は自分にプレゼントを渡す。

メリークリスマス。