第6話
「すいません。質問いいですか?」
そんなことを思っていると中山が王女に話しかけた。
「……何でしょうか?」
「先ほどステータスについて少し説明を受けましたがこの抵抗力と運というステータスは20と10だったのですがこれはすごく低いのでしょうか?」
そう言われると舞ちゃんでも、私と同じか低いくらいだったから少し気になる。それに、説明では『だいたいのステータスは……』と言った感じで説明を受けたから一部ステータスについてはそうではないみたいな言い方だったし。
「そういえばステータスについて詳しい説明はまだしていませんでしたね」
王女はそう言って後ろを振り返ると先ほどの説明をしてくれた男性が前に出てきた。
「では、私の方からステータスについて詳しく説明を致しましょう」
そう言ってステータスについて一つ一つ説明をしてもらった。簡単にまとめるとこんな感じだ。
Lv 強さ
HP 生命力
MP 魔法使用量
体力 持久力
攻撃力 攻撃の強さ
魔力 魔法攻撃の強さ
物理耐性 物理耐性の強さ
魔法耐性 魔法耐性の強さ
敏捷力 素早さ
抵抗力 状態異常などに対する抵抗力
運 運×10%がステータスの上昇率
そして、中山が質問した抵抗力と運については最大値が100ということだった。だから2桁だからと言って低いわけではないらしい。そして抵抗力と運に限りレベルが上がっても上昇しないそうだ。そう思ったら私は両方とも100だから結構すごいことなのかもしれない。
「二桁でも問題ないことは分かりましたが、平均はどれくらいですか?」
「そうですね。平均すると両方とも二桁にはならないと思います。なので二桁あるだけでも高いと思っていただいても問題ないかと」
「分かりました」
中山は自分のステータスが低いわけじゃないと分かると満足そう顔をしていた。近くにいたそのメンバーもほとんど同様に満足そうにしていた。まぁ、1人だけホッとしたような表情をしていたが……。
「……それでは、皆様が授かったスキルなどの記録を取りたいためこちらの水晶に触れてください」
男の人がそう言うと別の人が水晶を運んできた。
「これに触れればいいのですか?」
「はい」
そう言われた中山は水晶に触れると男性が驚いた顔をしていた。
「!? ゆ、勇者様でした。それにステータスのほとんどが800と歴代でも最高峰のステータスです!」
水晶を見ていた人はとても興奮した様子で声を上げていた。
「流石光晴」
「流石だな」
「お前らしいよ」
「さっすが!」
「すごいわ」
すると中山の仲間達がやや驚きながら褒め称えた。ただまぁ、あまり驚いていないのはクラスの中では彼の可能性が一番高いと思っていたのだろうなぁ。と思いながら彼等の様子をみていた。
「ねぇ、私にも光晴のステータスを教えてよ」
「別にいいがお前達も教えろよ?」
「分かったわ」
そう言って彼等はステータスの教え合いをしていた。聞こえてきた内容をまとめるとこんな感じだ。
中山 光晴
Lv 1
HP 500
MP 500
体力 700
攻撃力 800
魔力 600
物理耐性 800
魔法耐性 800
敏捷力 800
抵抗力 20
運 10
特殊スキル『勇者』
スキル 『言語翻訳』
勝山 熱司
Lv 1
HP 600
MP 200
体力 800
攻撃力 800
魔力 300
物理耐性 800
魔法耐性 300
敏捷力 500
抵抗力 10
運 10
特殊スキル『剣聖』
スキル 『言語翻訳』
松山 弘
Lv 1
HP 300
MP 800
体力 300
攻撃力 100
魔力 800
物理耐性 200
魔法耐性 800
敏捷力 300
抵抗力 30
運 15
特殊スキル『魔導士』
スキル 『言語翻訳』
山下 京介
Lv 1
HP 500
MP 800
体力 600
攻撃力 300
魔力 800
物理耐性 600
魔法耐性 800
敏捷力 600
抵抗力 50
運 30
特殊スキル『付与』
スキル 『言語翻訳』
藤吉 京美
Lv 1
HP 200
MP 800
体力 200
攻撃力 300
魔力 800
物理耐性 100
魔法耐性 300
敏捷力 200
抵抗力 20
運 5
特殊スキル『聖女』
スキル 『言語翻訳』
松本 玲華
Lv 1
HP 200
MP 800
体力 200
攻撃力 200
魔力 800
物理耐性 200
魔法耐性 500
敏捷力 200
抵抗力 30
運 5
特殊スキル『賢者』
スキル 『言語翻訳』
……うん。誰もが高いステータスで、いいスキルを持っていることが分かった。それに比べて私は……。
「はぁ~」
と思わずため息をつくと舞ちゃんが私の背中を軽くたたいてきた。
「真奈美元気だしなよ。私がいるから」
「ありがとう、舞ちゃん」
と舞ちゃんに元気づけられている間も他の人達は鑑定をされていた。
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