第5話



 私が驚いて声を上げるとそのことに気付いた舞ちゃんが声を掛けてきた。


「ん? どうかしたの?」


「いや、その、何だかスキルがおかしくて……」


 そう言いながら舞ちゃんに私のステータスを見せた。そして一通りみて最後の方に視線を向けたかと思うと舞ちゃんはクスクスと笑っていた。


「もう! 笑わないでよ!」


「ごめんごめん、真由美がおかしいっていうからどうおかしいのかな? と思ったらこれは予想外で」


 と言いながら舞ちゃんはまだ笑っていた。


「それはそうかもしれないけど、ちょっと笑い過ぎよ。他人事だと思って……」


「ごめん。悪かった。代わりの私のステータスを見せてあげるから」


 そう言うと彼女は私にステータスをみせてくれた。


「えっと、どれどれ」


 そう言いながら舞ちゃんのステータスをみたらこんな感じだった。


 夜叉神 舞華

Lv     1

HP     500

MP     500

体力     500

攻撃力    500

魔力     200

物理耐性   300

魔法耐性   300

敏捷力    600

抵抗力    100

運      80


 特殊スキル『侍』

 スキル  『言語翻訳』『刀術』『格闘術』



「……言語翻役以外は舞ちゃんそのままだよね?」


「家が道場だからね。でも真奈美も一緒じゃない?」


「でも、鑑定と特殊スキルはおかしいでしょ?」


「そうかな? 鑑定は食材の目利きからそうなっているのなら納得だよ? マヨネーズは視界が真っ白になる前に真奈美が言ったからじゃない?」


 そう舞ちゃんに言われると確かにいい食材を買うためにいろいろ調べて勉強をしていたから納得できるかも、と思った。でも、最後に言った言葉が特殊スキルに反映されたのだとしたら納得ができない……。


「……そう言われると納得できるかもしれないけど、あの特殊スキルはないと思うわ」


「確かに……」


 と言いながら舞ちゃんは笑っていた。まぁ、こんな変なスキルをもらったら笑われても仕方ないか。とりあえず、いつまでも笑われるのはあれなので話題を変えることにした。


「それにしても舞ちゃんのステータス高いよね?」


 そう話を切り出すと舞ちゃん興味なさそうに頷いた。


「まぁ、平均よりは高いみたいだね」


「そうだよ。私なんてほとんど平均以下だよ?」


「それは真奈美の運動能力が反映されているからじゃない? 私のステータスはそれに近しいものがあるし」


「……なるほど」


 そう言われると体力テストとかほとんど平均を超えていなかったけど、舞ちゃんは表彰されるくらい運動ができるからその説明ならステータス差もある程度なら納得できるかも。まぁ、今の話は先ほど聞いた内容と考えての予想だと思う。だから召喚されたクラスメイト全員に当てはまるとは限らないと思う。


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