白いベッド

ももいくれあ

第1話

一日じゅう広がった。

きもちのいい匂いがした。

突然、目の前に現れてからは、

ずっとずっと一緒だった。

嬉しい時も、悲しい時も、辛い時も、

泣いていた。

外はとっくに晴れているのに、

くもたっまま、朝になった。

そんな眩しい朝がきた。

いつもいつも叫んでた。

疲れた声も聞こえてた。

心の嘆きも知っていた。

時々、見せる寂しげ気な顔も

希望を夢見るその寝顔も、

鼻歌だって聴いていた。

ダブルベッドと人は言うけど、

ウィートサイズのシングルベッド。

ほんとはちょっぴりもてあましてる。

でも、もう一つ欲しがっている。

そんな、全部を解(し)ってるよ。

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