鈍感
マキシマ
鈍感
俺は鈍感だ。
女に言い寄られようが、金を騙し取られようが周りに言われるまで気づかない。さらには痛みを感じない病を患っているのもそれに拍車をかけている。
だが、それも改善されてきた。以前はことある事に何かしらの指摘を受けてきたが、それがめっきりなくなった。事故にあった俺を哀れんで気を使っているのかもしれない。交通事故だった。足を失っただけで死なずにすんだのは不幸中の幸いだ。
思い返せば、あの出来事はそのすぐ後だったか。超能力が開花したのだ。元々超能力者だったが、持ち前の鈍感さでそれに気づかず、事故がトリガーになって開花したとかそんなとこだろう。
せっかくだから私の超能力を紹介しよう。まずは透明人間になれることだ。どんな障害物もすり抜けられる。次に浮遊能力、瞬間治癒、そして極めつけは自分そっくりの分身だ!正直これからの人生、ワクワクが止まらない。とはいえ俺の分身は身代わりにしか使えないらしい。なにしろ事故の直後、気づいたら血まみれの自分を見下ろしていたのだから。
鈍感 マキシマ @tapi210
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます