Notebook: page 003
そんな
私は自分自身の
気を落ち着かせるため、冷え切ったカフェ・オレを飲み干して、私は手帳に書かれた銀行口座の暗証番号を見つめた。
0000。
ふざけた数字だ。もちろんその番号にも憶えは無かった。
私はノートをカバンにしまい、中にあった財布から店の会計を済ませて、外に出た。
ビルが立ち並び車の行き交う、そこそこの規模の街だった。通帳に書かれた店名の銀行の支店も、すぐに見つけることができた。
私はそこでATMに通帳とカードを入れ、先程の番号で現金を引き出してみた。
当たり前のように
私は喜ぶべきなのだろうか。
口座からは、私が過去に現金を引き出し使ったとおぼしき履歴が、
時には大金を引き出してみたり、ごく少額しか使われていない時期もあった。
その頃の自分のことは全く思い出せない。
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