第18話終生の主君の巻

「少し話をさせて貰って構わないかね?」


 にこやかな顔で身形のいい男に言われる。

 団子代を立て替えて貰った手前頷く


「いきなりだが君は誰かに仕えているのかね? どこかのお抱えの忍びかね?」


(まさか城の関係者? 過去に城に忍び込んだのがバレたか?)


「あぁ…すまない警戒させてしまったかな?まあ遠回しに言う必要もないか…君…だよな?数年前に城に忍び込んだものは…いや…別にそれを今更咎めだてようって事ではないんだ…寧ろ誰かに仕えていないのならお抱えの忍びとして権俵家で雇い入れたい…どうかな?」


 この人はこの未熟な忍びである自分を雇い入れたいと言っているのか?

 数年何処の国でも受け入れてくれない自分を…

(忍び込んだことも不問に処してくれるようだし…この人は懐が深いな…よし! この人に仕えよう…)


「自分なんかで本当によろしいのですか?」

「どうやら仕えてくれるようだね…仕えてくれるのならば喜んで受け入れよう!…ところで君の名前は何というんだね?」



「犬丸です!」




 犬丸が終生を尽くして仕える主君がついに…

 犬丸の前に現れたのだった…

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