第10話忍びの里への接触の巻(殿様サイド)

 じいこと酒井主水さかいしゅすいは主である権俵兵右衛門ごんだわらひょうえもんの命を受け近隣の忍びの里へと接触を図っていた。


「これはこれは…権俵殿のところの…」


「すまぬが忍びを雇いたい、こちらの里で一番の使い手はどなたかな?」


「我が里で一番の使い手は滝夜叉でございます、主に投擲術と隠密行動が優れた者でございます反面直接的な戦闘には向いておりませんが、間違いなくこの里一番の使い手でございます」


 近接が得意ではないという事は、滝夜叉という忍びではないな…

 爺はかぶりを振った。


「どうやらお眼鏡に適わなかったようですな…」


「すまんの…主が求めているのは近接が得意な忍びでな…統領よ近接が得意な忍びに心当たりはないか?」


「ふむぅ…これは噂ですが、権俵領の西の方の里の伊賀者に修羅丸と申す物がおりまして、その者は主に近接に秀でていると聞いたことがあります」


「そうか…情報感謝する…」




 こうして爺は西の領の修羅丸を探しに行くのだった…



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