脳筋忍者は忍べない

北比良南

第1話犬丸追放されるの巻

「犬丸貴様など出ていけ! 貴様の様な無能などこの里にいらん!」


 忍びの統領であり父である影丸が宣告する…

 周りの忍び達も同様に思ってるのか嘲るあざける笑いが聞こえる…


「父上機会をください! 私は忍者が好きなのです」


「犬丸! 貴様には10歳になるまで充分過ぎる機会があった! ところがどうじゃ? 貴様は碌に忍具すら使えないではないか! 手裏剣を投げても当たらない、鈎爪を使い高い壁を上る事も出来ない、水蜘蛛の術で水の上も渡れない、今までは長男であるから家督を継がす為に大目に見ていたが、貴様は今日限りで廃嫡だ! 家督は次男の五郎丸に継がせる! 命だけは私の子供だから取らずにおいてやる! さっさと立ち去るがいい!」


「…分かり…ました…」



 こうして私こと犬丸は影一族の里を追放されたのだった…



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