目覚め

 俺が起きると、エムルとルナが隣で寝ていた。

 

「夜、か」


 俺が起きると、ルナとエムルが俺に抱きついてくる。


「体は大丈夫ですの!?」

「やっと起きたよ!」


「大丈夫だ。今の状況はどうなってる?」


「そ、そうですわね。この大陸は平和になりましたわ。きつね族の生活も安定していますわ。ヤマトでは本土と北島が南東島に攻め、援軍としてウォールとメア、そしてセイラがが参戦していますわ。特にウォールの活躍には目を見張るものがあるようですわね」


「ヤマトの南西島はバグズ率いるゴブリンの軍と南西島の領主が戦っているよ。やはり問題はヤマトだね」


「体の調子は、船に乗っている内に治るだろう。ヤマトに行くか」


 エムルとルナが強く抱き着く。


「僕も行くよ!」

「私も行きますわ」

「分かった」


 こうして俺はヤマトに向かった。





【ブレイブ視点】


 マリーが二段階目に突入した瞬間俺は逃げ出した。

 急いで船に乗り込み、バグズ・グラブと共に同じ船で出発して逃げ切った。

 

「ぐおおおおおおおおおお!!ウイン!!!殺すうううううう!」


「さっきからバグズがうるさい」

「そういうな。バグズはきゃんぷふぁいあをうけて、ほのおにやかれている。からだだけじゃなく、あたままであつくなっている」


「くっくっく、いい気味だ。普段俺にひどい扱いをした罰だな」

「ほんにんのまえでいったら、ころされる」


「言わねーよ!しかしあの炎、いつまで燃えるんだ?」

「わからない、なにをしてもけせなかった」


 こうして航海は続き、キャンプファイアは24時間で消える事が分かった。

 そしてヤマトの南西島にたどり着く。


 その瞬間、黒い霧が現れた。

 霧は人間の姿をしていた。


「お前が、カケラだな?」


 黒い霧が言う。


「何を言っている?訳が分からん」


 バグズは黒い霧におびえる事無く話をする。


「一緒になればわかる」


 バグズの体に、黒い霧が吸い込まれるように入っていく。


「そう言う事か。思い出した。ん?ブレイブ、おまえが最後のカケラか。弱すぎて気づかなかった。くくくく、だからか。だから俺はお前を殺さなかったか。ハハハハハ!合点がいった」


「意味が分からない、何で黒い霧が入っていったのに平気なんだ?おかしいんじゃないか?」


 なんだなんだ?

 何がどうなっている。

 黒い霧がバグズに入って行ったらバグズは何かを思い出して俺の事をカケラと言った?

 意味が分からない。


「まあ、分からなくていい。俺は眠る。全部のカケラを一気に束ねるのは時間がかかる」

「よくわからないが、わかった。じゅうぶん、ねむるがいい」


 この後、バグズはしばらく眠り続けた。

 1日や2日なんてものじゃない。

 ずっと眠り続けたのだ。


 バグズの行動の意味を知ったのは、だいぶ後になってからだった。









 あとがき


 今投稿中の小説、

『美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった』のフォロワー数が2000を突破しました!


 ありがとうございます!





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