6話 相談

「どうしたの?そんな顔して?かわいい顔が台無しだぞー」

「あーいや、なんでもないわけじゃないんだけど…」

「えー!何々?気になるじゃん」

「中学時代の友達の話なんだけど…意見求められてもって話があって…楓、聞いてくれる?」

「私でよければいいよー」


彼女の教室には高校時代同じ高校に通っていた友達の榎本楓がいた。

彼女とは性格も似ていて高校時代もいろいろ相談し合っていた。

玲も今日はそんな些細な相談のつもりだった。


「その子には、幼馴染って言えるくらい近い仲の男友達がいてね…」

「うんうん」

「その子、今通う学校が近いし、家族ぐるみの付き合いだからってシェアハウスみたいにその子の男の子の幼馴染と住んでるんだけど…」

(これって…多分だけど…玲ちゃん本人のことだよね???)

楓は入学して落ち着いたら週末にお泊り会をしようと約束していたため、玲は楓に家に従兄も住んでいると打ち明けていた。

「ここ最近意識しないようにしてきたんだけど、あ、ある日いと…

じゃなくて幼馴染がね? 帰りが遅くなるって言ってたからそのつもりでお風呂上りに

リビングにタオルで行ったらその男の子がいて、まぁ…同じそういう雰囲気になったんだけど…いよいよ…ってところで結局かかって来た彼の電話に水を差されて終わっちゃったんだけど…何ていうか…不完全燃焼で変に意識しちゃうんだよね……って友達が言っていてどう答えようかなって悩んでたんだよね」

玲はあくまで友達の悩み相談の体でこれまでの一週間の出来事を大まかに伝えた。

「なるほどね…」

(いやー、これ絶対従兄君と玲ちゃんの話じゃん、どう答えよう……)

「ま、まぁまずその友達は幼馴染くん?のことどう思ってるの?」

「中学校の時から意識してる、みたい」

「そうなんだ…」

(ナニこの乙女…)

「もう告っちゃえば?押せば落ちるよ」

「えぇっ!そんな無責任な…」

「いけいけ~玲ならいける」

(あ、言っちゃった…)

「え…?なんで私…」

(なんでバレたの???)

「違うよね…ごめんごめん!」

「はぁ…」

(バレたかとおもった……危ない危ない…)

「ねえねえ玲」

(こんな恋応援しないわけにはいかねぇ)

心の中でそう決心しながら、楓は突然「緊急!男子禁制お泊り会を楓の家でやろう!」と提案し玲は言われるがまま明日に実行することになった。

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