ゲーマーな俺がリアルで恋愛系に挑戦するようです
翔也
第一章
第1話 イレギュラー
どんな物語にも、ハプニングは起きてイレギュラーな存在が現れる。
そんなイレギュラーな存在が、時には自分にとってプラスだったらどうだろう?
俺こと
RPGやアクション系、シューティング系等と上げればキリがない。
その為友達は少なく、両手で数えられる程だ。
「お疲れ様ー」
俺はボイスチャットアプリで通話をしていた相手に別れの挨拶を交わし、ゲームを閉じた。
時計を見ると深夜の一時、流石に明日も学校に影響が出てしまう。
部屋の電気やパソコンの電源を切り、急いでベッドに入った。
☆
それから時間が経ち、誰かが俺を起こそうとしている。
「――て、起きて」
「んぁ……なんだよ、もうちょっと寝させろ」
「良いからさっさと起きろ!」
大声を上げて俺の布団が勢いよく捲られる。
俺を起こしに来た人は俺の幼馴染で、小学生からの付き合いになる
彼女とは古い付き合いで、こうして毎朝起こされる。
「今何時だと思ってるの?さっさと着替えて準備なさい」
「へーい……ったく、お前は俺の母さんか」
「あんたが遅くまでゲームなんかするからこうしてるんでしょうが!」
俺に対しては口は悪い玲香だが、根は優しいというのも知っている。
玲香は俺には勿体ないぐらいの美少女で、料理は勿論勉強も上位をキープし続けてるとか聞いた。
但し運動が大の苦手で、体育の成績だけはアヒルだとか言っていた気もする。
「……颯斗はさ、将来どうなりたいとか決めてるの?」
唐突に聞いてくる玲香に驚きを見せつつも、少しだけ悩んで答えた。
「まあゲーマーかストリーマーぐらいかなぁ……俺の腕じゃプロは無理だもん」
だけど玲香の表情は険しいままで、思いっきり溜め息を吐かれた。結構真面目に答えたのに……。
「だと思った……じゃあ、下で待ってるから」
「お、おう……」
俺は制服に着替えて、通学用の鞄を持って部屋を出た。
☆
朝御飯を食べ終えた俺はいつもと変わらない朝で、二人一緒に家を出る。
「ふあ~あ……ねっむ」
「……だから早く寝なさいって言ってるのに」
「分かってるけど……辞めらんねえんだよな」
今やってるゲームが楽しいから仕方ないよね。
なんて呑気なことを考えていると、俺達の目の前に謎の美少女が現れた。
「貴方が荻谷颯斗?」
「そうだけど……何か用?」
「……遂に見つけた」
謎の美少女はいきなり俺を抱き締めると、玲香がその美少女から必死になって俺を引き剥がした。
良く見ると顔が若干赤い。
「い、いきなり何?!颯斗に何か用なの!?ていうかあんた誰なのよ!!」
「桐華、
俺の事が好き……?ていうか今日初めて逢ったよな?なんでだ?
「は、はぁ?!貴女何言ってるの!?はーくんはあげないんだからね?!」
顔を真っ赤にして昔呼んでいた愛称で呼び、左腕を抱き締め桐原桐華を威嚇する。
「むっ……」
「ちょ!お前ら……?!」
桐原桐華も負けじと右腕を抱き締めて、玲香を威嚇。
この時に出逢った謎の美少女こと桐原桐華により、俺達の歯車が一気に狂い出す。
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