第13話 文化祭当日学校にて 後編

「浅井さん、ベストカップルコンテストの優勝おめでとう」

「ありがとう」


「予定通りにやる?」

「もしかして、止めに来たの?」


「いや、そういう訳では・・・」

「武田くんがやめたければ、やめても良いよ。

 ここで止めれば、上杉さんとやり直す事ができる。

 けど、ここでやれば、二度とやり直せないと思う。

 私の意思というより、武田くんの意思を尊重したいんだけど・・・」


「僕の意思は決まっている。

 今日の仕返しを・・・。

 けど、それは、浅井さんも同じ事だと思うけど・・・」

「私の意思は・・・。

 公園で武田くんと話をした時に決まっている。

 二度とやり直す気はない。

 ようやく、ここまで・・・。

 やるよ。仕返しは・・・」


「了解。僕も予定通りに愛美を連れ出すから・・・」

「うん。よろしく・・・」


二人の意思は固まっていた。

そして、協力関係を確認していた。


浅井さんと僕は、別に恋人関係ではない。

おそらく、友人関係。

辛い時を一緒に過ごした戦友。


それが正しいと思う。


これが終わったら、その戦友という関係も終わる。

もう、話す事がなくなる関係・・・。


ちょっと寂しい気も・・・。

けど、浅井さんと僕では、差がありすぎる。


だから仕方ない。


今は、そんな事を考えている時ではない。

今日の為に・・・。

一生懸命準備したのだから・・・。


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武田信長:高校2年生

 中学1年生から上杉愛美とつきあっていたが・・・


上杉愛美:高校2年生

 中学1年生から武田信長とつきあっていたが・・・


松永秀吉:高校2年生

 上杉愛美と一緒にホテルから出てくる所を武田信長に目撃される


浅井桜美(さくら):高校2年生

 学校で一番人気と言われる美女でスタイルも良いらしい

 文武両道で学年1位の成績を誇る

 松永秀吉とつきあっているらしい


朝倉咲良:高校2年生

 浅井桜美の親友

 体格は良くないが、テコンドーの元中学生チャンピオンらしい

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