童貞《チェリー》貴族✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕イケメン御曹司なのに女性恐怖症✨🤣✨💕

オズ研究所 《《#横須賀ストーリー紅白

第1話 イケメン御曹司《セレブ》で童貞貴族✨💕

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 誰にだって、他人には知られたくない秘密のひとつやふたつはあるだろう。




 もちろんボクにもいくつか、隠しておきたいことがあった。


 


 ボクの名前は、西園寺さいおんじカイト。




 自分で言うのもおこがましいが、誰もがうらやむような『国宝級イケメン御曹司』と呼ばれている。



 自慢ではないがモデル顔負けのルックスで高身長、その上、高学歴、高収入、かつて盛んにはやされた3こうと言うハイスペックだ。


 しかも運動神経も抜群で誰にでも分け隔てなく優しい。決して性格だって悪くないだろう。



 おそらく男子としてこれ以上、望むことはないはずだ。


 もちろん学生時代も女の子たちから良くモテた。

 母校の女子はもちろん、隣りの学校からもボク目当てに見学ツアーが催されたくらいだ。


 まさにアイドルと言って良いだろう。


 彼女たちから引く手あまただ。

 バレンタインデーにはダンボールに何箱もチョコレートが送られてきた。



 いつだって、みんなから羨望の眼差しで見られている。



 そんなボクだが、唯一、誰にも言えないウィークポイントがあった。




 信じられないだろうが、極度の女性恐怖症なのだ。

 もちろんゲイと言うワケではない。

 

 

 取り立てて、アブノーマルと言うこともない。SM趣味があるわけでもなく、いたって普通の性癖だ。



 何度か、美女と付き合ってきたが、腕を組むだけで、心臓がドキドキし手汗がびっしょりだ。


 もちろん合体ジョイントライブはおろか、みだらな濃厚接触ペッティング躊躇ためらってしまう。


 キスさえ、まともに出来ないくらいだ。


 これまでにも何度となくジョイントの機会チャンスを見送ってきた。



 おかげで、この年齢トシになるまで童貞チェリーボーイだ。



 しかしプライドが邪魔をし、誰にも相談できず、ひとりで悩んでいた。




 この物語りは、そんな見た目はイケメン御曹司でプライドだけは高いボクの婚活狂騒曲ラプソディだ。







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 彼女と付き合い始めて、ひと月が経った。




 名前は、原田未央奈。


 ミス清純女子大学で、二十歳になる現役女子大生だ。

 

 パーティで知り合い、付き合いが始まった。彼女の方から積極的に誘ってきた感じだ。


 見た目は清純派だが、かなり積極果敢でプライベートも派手だ。


 童顔で可愛らしいが、グラビアアイドル顔負けのワガママボディをしている。



 今夜はボクの部屋まで訪れ、寝室へ押しかけた。

 アグレッシブに原田未央奈はマウントを取ってきた。


「なにをするんですか……ヾ(*’O’*)/」



「フッフフ……、決まっているでしょ!!

 とっととキスをしなさい!!」

 ボクをベッドへ押し倒し、そのまま馬乗りになって口づけを誘ってきた。


 妖しいほど紅い唇が今にも触れ合うほど接近している。


 香水だろうか、目眩めまいがするほど甘美で蠱惑的な匂いがボクの鼻孔をくすぐっていく。



「ちょッ、ちょっと……(⑉⊙ȏ⊙)!!! 

 まッ、待ってください!!」

 ボクはできるだけ顔をそむけてこばんだ。


 思わず、全身に鳥肌が立っていた。


 もちろん気持ちは未央奈とのキスに前向きなのだが、どうしても身体が拒否してしまう。



「なによ。もうひと月なのよ。カイトと付き合って!!」

 さすがに業を煮やしたのだろうか。

 未央奈も唇を尖らせ文句を言ってきた。



「あッ、ああァ、わかっているよ……」



「マジで私のコト好きなの? 愛してるの」



「好きだよ。もちろん!! 未央奈さんのことを愛してるよ!!」


 

「じゃァ、なんなの。昭和初期の話しじゃあるまいし!

 結婚するまで純潔を守るッてワケじゃないでしょ!!」



「違うよ。そんなことは思ってないけど」

 

「けど……、なによ。まさかゲイなの。 

 カイトッて!!」

 


「いや、そんなコトはないッてェ。ボクはゲイじゃないよ!!」

 必死に首を横に振った。断っておくが決してゲイではない。至ってノーマルだ。



「じゃァ、なんだッて言うのよ!! こんな屈辱始めて!! 私から誘ってキスさえこばむなんて」

 ベッドから降りて、呆れたみたいな顔つきだ。


「ゴメン……、違うんだ」

 正直に女性恐怖症だと告白すれば、良いのだろうか。

 だが、告白したトコロで信じてもらえるのか。


「もう、良いわ!!」

 不意に未央奈は冷静めた口調で言い放った。


「えェ……?」



「もう終わりにしましょ!!

 私たちの関係も」

 いきなり身支度を整え、部屋を後にするようだ。


「そんな……、待ってよ!!」

 何とか引き止めようと躍起になった。


「さようなら!! カイト!!」

 しかし彼女は振り向くことなく立ち去っていく。



「みッ、未央奈さん……」

 何度、呼んでも帰って来ない。

 必死に呼び止めるボクの声も届かないようだ。





 こうしてボクは、いつものように振られてしまった。









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