第67話 キャンプ(2)

キャンプの夜。

報道陣のいない屋内練習場の中で隠れて練習をしていた。

右投手として。


右打者に対する投球はすごい。

あの緩急と変化球だと打てない。

左打者に対する投球も打ちにくいけど・・・。慣れれば・・・。

右打者より打てる可能性が高い。


対戦した主軸打者の皆様が言っていた。

それは、高校の時から変わらない。


もっと左投手としての投球を磨かなければ・・・。

信繁は悩みながら練習を続けていた。


右投手としての投球を完全に隠して。


スポーツ新聞では、『今年は左投手だけか?』と書かれている。


オープン戦でも左投手としてそれなりの結果が・・・。

防御率は、1点台だ。

不思議と信繁の投げる試合に打線の援護がないけど。

順調な仕上がりだ。


一方、チームでは、トラブル続きだ。

オープン戦の終盤、先発投手候補に怪我が相次いでいる。


結果、先発投手の駒が足りない。


そして、信繁は開幕1軍を勝ち取る。


昨年は、チームの順位が4位。

開幕戦は敵地で迎える事になる。

僕は遠征には帯同しない。


3連敗で迎えた地元開幕戦。

先発を任される事になっているから。


「ひかり、体調はどう?」

「大丈夫だよ」


「明日の試合、見に来てくれないか?」

「いいよ」


「絶対に良い試合にするから・・・」


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この作品は、『高校生 家を買う そして同棲する・・・』の

スピンオフになります。


真田ひかり:高校中退・・・

 真田信繁と星華の長女。

 母親に似れば美人だったが、残念ながら父親に似る。

 それが、コンプレックス。

 田中信繁の毎日の練習につきあう。

 義兄である田中信繁が好きだが、将来を考えて固辞していたが、つき合う事に。

 そして子供を身ごもり高校を中退する。

 現在は大学を目指しつつ、自宅で会社の事務員をする


田中信繁:プロ野球選手

 清田晴彦と真田めぐみ(旧姓:田中)の長男。

 父親の血を受け継ぎ、野球選手として活躍中。

 右のサイドスローと左の158km/hを誇る本格派の両面をもつ投手。

 ひかりの事が大好きだけど、不器用なので言えなかったが、ようやく告白。

 そしてつき合う。

 ドラフトでは9球団から1位指名をもらうも・・・。

 プロ野球選手になる事を決意し、入団し、開幕1軍に。

 私生活では、実父の晴彦によって子供がいる事が世間にバレる。


由香先輩:高校3年生

 田中信繁に憧れる女子高生。

 元女子野球の選手だったので、野球も上手。

 美人でおっぱいも大きく、野球部のマドンナ。

 ひかりに対して対抗心が強い。

 田中先輩に告白するも・・・。

 

真田信繁

 ひかりの実の父。

 星華と結婚後、いろいろあって元カノのめぐみと子供をつくる。

 高校時代に宝くじに当選しており、お金持ち。

 会社員をしながら、自分で会社を経営する。


真田星華

 ひかり、あいの下に二人の子供を身ごもるもうまく行かず断念。

 めぐみに子作りを託し、離婚。そして再婚。

 真田信繁の正妻的役割。


真田あい:中学2年生

 ひかりの妹。星華ににて美人。


真田めぐみ

 高校時代、浮気をして清田晴彦との間に子供ができる。その子が田中信繁。

 ひとりで育てるも、いろいろあり、真田信繁に助けられる。

 真田信繁の側室的役割。

 

真田信隆、春美、景美

 真田信繁とめぐみの子供。3つ子。


清田晴彦:元プロ野球選手

 高校生の時にめぐみとの間に田中信繁ができる。

 女ったらし。

 プロ野球では初登板で完全試合をした伝説的の投手。

 その後、12歳の子供とセックスして逮捕。

 プロ野球復帰後、大リーグへ行くも女性トラブルは絶えない。

 めぐみとの間にストーカー規制法の指定を受けていた事が発覚して仕事が・・・。

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