石遊び

私ばっかり幼いまんま

だって成長を止めたから

怖かったんだもん、大人の世界が


でも体はぐんぐん大きくなった

成長が受け入れられなかった

女の子のままでいたかった


分厚いカーテンの向こう側に行きたくない

ずっと砂場で石英を拾っていたいし

性の干渉しない場所で笑っていたい


幼さの聖性みたいなものにずっとこだわっている

それはそんなにいけないこと?

あれは美しいわ


誰も連れ出してくれなかった

大人の世界の楽しさを教えてはくれなかった

絶望が成長に取って変わった


受動的なのは分かっていた

性は他人を愛することを教えるのだ

その前の段階で足踏みしている私は危ういのかもしれない


不平不満だらけで

欲求に引き回されて

それでも子どもでいたいのだろうか


自信がないのは、私が成長を捨てたから

現実が頭の中に入る前に捨てていく

幻想世界で遊んでいたかった


誰かの庇護がなければ成立しない子どもの世界

親が死んだらどうなる?

幼いオトナは立ち尽くす


銀河鉄道が滑り出して

永遠の旅を約束された

少年たちと共に行く


それは大人でもできるかもしれない

大人になることは不自由になることじゃなくて

自由へと自分の羽で向かうことができるということなのかもしれない


きっと子どものほうが不自由なのだ

見せかけの宝石を握って離さない

そういういぎたない幼児性を捨てよう


他人の立場に立って

人を理解しようとして

多様性を受け入れて


共感して

慈悲の心を持ち

全ての存在を尊重する


二元論を脱して

あらゆることを一元的に理解する

そういう大人になれたらいいな


それまでは遊んでいよう

大きな宇宙という場で

原石を心のなかに見出しながら

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