漫才師萌え

漫才師は 二人一組で芸を行う

だから二人の間には 特別な情が生じる

それは恋人や夫婦にも似た感情で でも肌を重ねないぶんプラトニックだ

書くほうと書かないほう しゃべりが上手い方と空気を読む方

ボケる方とツッコむ方

極を分け合って存在している 立ち位置まで決まっている

お互いがお互いのアンチテーゼ それってとてもかっこいい

私もそんな相方がほしい いたらお互い理解し合って楽しいだろう きっと苦しいこともあるだろうけど

リスペクトし合える関係が 替えのきかない一人に託されるという 魂の片割れのような在り方がロマンチックだ

運命共同体まで高まった関係性に ひとつの聖性を見出すことができる

仲の良さというのは技術でもあるのだと 漫才師に教えられる 尊く得難いことなのだと噛みしめる

二人一組のあえやかな縁よ

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