ボイスドラマ「おとぎ前線」メインキャスト様へ送るクリスマス台本2021(前編)

※場所は佐賀県さがけん鹿島市かしまし祐徳稲荷ゆうとくいなり神社じんじゃ境内にある岩崎社いわさきしゃの外。2019年12月23日24時前頃…。


けい:「"はく"、何をしてるんだ?」


はく:「祈ってた…。」


けい:「何を?」


はく:「!世界中のみんなが幸福でありますように…!」


べに:「"はく"はだから…。」


けい:「ハハハハハ…。そうだった!ウチはすっかり忘れてた!まさか、にいるなんて、人間達は誰も想像もつかないだろうね♪」


はく:「クリスマスの日、…。ではって呼ばれているけど、彼が無事に子供達へ贈り物を渡せるように、今まではヘブンで毎年、この時期に私は彼に祝福を与えていた…。でも、もう今はヘブンよりも、ここにいる方が居心地がいいから…。この岩崎社いわさきしゃから…。彼に向けて…。」


べに:「そ、そうか…。」


けい:「今年も無事にサンタさんが世界中の良い子達にプレゼントを渡せたらいいな!」


はく:「私もそう願っている…。」


<"はく"、"べに"の表情を伺う>


はく:「ところで、べ、"べに"…。何か表情が暗い…。」


紅:「いや…もう、クリスマスなんだな…って思って…。"願居ねがい"はちゃんと今、この星の元のどこかで楽しいクリスマスを送れているのかな…と思っただけ…。」


けい:「ノープロブレム!"願居ねがい"ちゃんなら大丈夫だよ♪意外と楽しいクリスマスを迎えているかもよ!」


べに:「それなら良いんだ…。」


はく:「私も"けい"の言う通り、"願居ねがい"はきっと、楽しいクリスマスを迎えていると思う…。」


べに:「がいうんだから、間違いないね!それなら良いんだ…。」


けい:「それにしても、今日は1段と社に来る人間のカップルの姿が多かったね♪ちょっと、クリスマスイブに神社に参拝なんて、本当にお門違いじゃないのって思うけど…。"はく"がいるからあながちでもないのが…プププッ」


べに:「ハハハハハ…。そうだね!間違いない!私も"はく"と一緒に祈るよ…。」


けい:「ウチも同じく…」


<再び祈る姿勢に入る"はく"…。それに合わせるように"べに"と"けい"も祈りの姿勢を取り始める…>


けい:「メリークリスマス!世界中のみんなが幸福でありますように…!あと、ウチの足を掻くやからが減りますように♪」


べに:「メリークリスマス!世界中のみんなが幸福でありますように…!"願居ねがい"が今、幸せに過ごせていますように…。」


<シャンシャンシャンとベルの音が空から聞こえ、次第に岩崎社いわさきしゃへと近づいてくる>


はく:「あっ!」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。キューピッド様、そして、偉大なる御女神おんめがみ2柱ふたはしら様、お会いするのは、お久しぶりです。昨年、2柱ふたはしら様がにいらっしゃった時以来ですね!」


サンタ:「"はく"様、での生活、いかがお過ごしでしょうか?」


はく:「私がヘブンにいないから、祈りの力が足りなかったから来たの…」


サンタ:「いえいえ、滅相もございません。もう十分すぎる程に祈りの力は頂戴しております!」


はく:「それなら、何故?」


サンタ:「それはですな…どうも、このの神殿の"前線"がある"前線カフェ"という場所にが現れると聞きまして…。」


はく:「ブ、が来る理由があるの?それも、前線カフェに…。」


けい:「なあ、"はく"!って何だ?」


はく:「""。それが""と呼ばれている…。」


けい:「誰だそいつは?」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。偉大なるジャパンの御女神"けい"様、あやつは私が良い子にプレゼントを贈るように、悪い子にお仕置きをする役目をもつものです。私が着ている赤い服とと違い全身黒い服を着ているから、と呼ばれておるのです。」


けい:「それじゃあ、誰か悪いことをしたのか?あの""にいる子達はウチが知る限りはみんないい子だぞ!」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。それは私も承知しております。あやつはまあ…、あやつ自体も本意ではないちょっとしたを頼まれて渋々くるのです。フォフォフォフォフォ…。」


べに:「意味が分からないのだが…。」


サンタ:「"世界最狂せかいさいきょう"の"戦神いくさがみ"である"御神おんかみ"様から頼まれたといえば、分かりますかな?」


けい:「ああああああ…そう来るか!確かに、あの"御神おんかみ"様ならやるな…そんな変な事…。」


サンタ:「"けい"様は"世界最狂せかいさいきょう御神おんかみ"様とは仲がよろしいので?」


けい:「い、いや…、仲が良い…というか…。仲良くしてただいてます……多分。」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。それはそれは光栄なことではございませんか♪あの御神おんかみ様はなかなかお姿を現さず、ことでも有名ですから…。」


けい:「ま、まあね…。」


はく:「"聖ニコラオス"!"クネヒト・ループレヒト"は何を頼まれてるの?それを教える為に、私達のいるまできたんじゃあないの?」


サンタ:「そうでした!そうでした!あやつは…""の""をされている人達へ、を背負ったとの事です。」


けい:「誰だ?そのって?」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。それは本当に私も分からないのです。ただ、それを渡すと、世界最狂の御神様がおっしゃるには、""は皆、""とするだろうとの事でした…。」


けい:「それなら、ウチや紅、"はく"には関係ない話なんだね!」


サンタ:「いや…そういう訳でもないらしく…。恐れながら、その…。」


べに:「その…とは何だ?」


サンタ:「"べに"様、"はく"様、"けい"様の""が""と関係するそうです…。」


けい:「中の人?誰だそれ?ウチはウチだし、紅は紅!"はく"もそう!”中の人”っていうのが分からないねえ~。紅も"はく"も知ってる?その""って…。」


べに:「さ、さあ…。私も分からないな…。"はく"は分かるか?」


はく:「う~~~~ん…。私も分からない…。」


サンタ:「フォフォフォフォフォ…。待つしかございませんね!クネヒト・ループレヒト!ブラックサンタを!御神おんかみ様に対し、そんな無礼なことはしないとは思いますが…。兎に角、先に"はく"様…。親愛なる様には一足先にお伝えしたかったのです。それでは私はいまから、世界中の子供達へ贈り物を届けに行かねばなりませぬ故…フォフォフォフォフォ…。」


<シャンシャンシャンと首にかけたベルの音を鳴らすトナカイが引くソリに引かれ空へと舞い上がる聖ニコラオス>


サンタ:「それでは、"IS:Tイズティー"の3柱みはしら様、メリークリスマス!」


<シャンシャンシャンというベルの音が岩崎社いわさきしゃから次第に遠ざかっていきサンタの姿が次第に小さくなっていく……>


★(後編へと続く…)

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