栞の断片
霧継はいいろ
誰かの声
湯気
夕飯の支度のために、私は鍋に水を入れて火を付ける。お湯が湧いてくるとたくさんの湯気が立ち上り周囲を白く染め上げる。私の中で発想のイメージとはまさにこれだ。輪郭の掴めないモヤモヤが頭の中で湧いては消え、湧いては消えを繰り返す。だがふと鍋の上側を見ると、うっすらとした一束の湯気、立ち昇っているのが見えるのだ。その靄は微かで今にも消えてしましそうだが、はっきりとした輪郭でその全貌を見ることができるのだ。何かを思いつくときは少し上を向いてるくらいが丁度いいのかもしれない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます