第83話

 透はそう言われて愛乃の胸を強烈に意識させられた。下半身は密着しているし、愛乃の双丘が目の前でゆさゆさ揺れている。


(やっぱりビキニのサイズが合っていないのでは……?)


 透は必死でそんなことを考えて、気を紛らわせようとする。

 さっきまで消えていた愛乃に対する劣情が強烈に引き起こされている。


 愛乃は透の上で腰を振りながら言う。


「ね? ちょっとだけでいいの。えっちなこと、してほしいな……。じゃないと、我慢できないもの」


「そ、そこは我慢しようよ……」


「透くんは我慢できる?」


「愛乃さんに挑発されなければ、できるよ」


「つまり、我慢できないってことなんだ?」


 愛乃はいたずらっぽくきれいな目を輝かせる。そのあいだも愛乃は下腹部を透にこすりつけていて、胸もぶるんぶるんと揺れている。

 愛乃はふふっと笑った。


「透くんの目が……わたしのおっぱいを追ってる……」


「そりゃこんなことされたらね……」


「触っても良いんだよ? それがわたしの望みだもの」


 愛乃が恥ずかしそうにビキニを手で持ち上げ、胸を強調してみせる。

 その仕草で透の理性が崩壊しそうになる。

 追い打ちで愛乃がささやく。


「ちょっと胸のマッサージをするだけ。もっとおっぱいを大きくしたいの」


「これ以上、大きくしてどうするのさ?」


「だって、知香さんに勝ちたいんだもの。それに、好きな人に胸を触ってもらうと大きくなるって言うし」


 好きな人、と言われて透はドキドキする。

 

(こ、これはただのマッサージだから……)


 心のなかで言い訳をしながら、そのまま下から愛乃の胸にそっと手を重ねてしまう。

 愛乃が「きゃっ」と悲鳴を上げた。それから、嬉しそうに笑う。


「透くんがやっとその気になってくれた……」


「マッサージをするだけだよ?」


「うんうん。そうだよね。透くんもわたしのおっぱいが大きくなったら嬉しいよね?」


「そういうことじゃなくて……」


「なら、この手は何? あっ、ひゃうっ」


 透の手が愛乃の胸を揉み揉みと揉みしだく。愛乃が「んっ」とあえぎ声を上げる。


「もうっ、透くんのおっぱい星人」


「愛乃さんがやれって言ったんだよ」


「でも、透くんも本心ではわたしを滅茶苦茶にしたいって思ってるでしょ?」


「そうだね。本当にそうしてしまうかもしれない」


「なら、本当にそうしてみる? あっ、ひゃうっ。きゃあっ」


 透は強引に愛乃のビキニを奪ってしまう。白い胸がそのままさらけ出され、愛乃は恥ずかしそうに腕で隠した。


 けれど、その腕も透が手でどかしてしまった。



<あとがき>

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