第70話 使える者は神様だって使え!

「良いこと思い付いたわ」

「「サイちゃん?」」

「神頼み」「「?」」


「イグリス神様!奇跡は起こせます?」

『我は主神で有るぞ!奇跡等は昼寝して居ってもチョチョイノチョイじゃ!』

「この位置に、私のジムニーが余裕で通る、頑丈な石の橋作れます?」

『どんな無理を言うかと、楽しみにして居ったのに、詰まらん!そんなのは、奇跡ではない、神力による創造じゃ!見ておれ!!』


 目の前が、滲んでぼやけ、見詰めても焦点が合わない。

 次の瞬間、幅10メートル、1000メートルの向こう岸まで真っ直ぐ、一枚岩で造られた橋が現れました。


 横に回って見ると、橋桁は100メートル間隔でアーチになってる。


「イグリス神様!私のイメージ読まれました?」

『コホンッ、の、覗き見しては居らんぞ』


「希望通り!凄いです!イグリス神様!有り難う御座います!

 お礼に、大陸のど真ん中に、巨大なイグリス大神殿、建設して大勢の人が祈りに来るようにします!!」

『おっ!おぅ!サイちゃん!嬉しい事を言ってくれる』


「でも、今は魔物が溢れてるから、全て駆除してからになります、お楽しみにお待ち下さい!」


『直ぐには建たんのか』

「そうだ!イグリス神様!人が居ない、大陸中央南側に神罰落とせます?」

『そう言うのが、一番得意じゃ!!見ておれ!!』


 神罰はやめて置けば良かった、神様便利で言いなり、調子に乗ってしまいました。

 橋を渡ってなくて幸いでした。


 橋の向こう岸一帯、大陸中央が煮えたぎった、溶岩の流に変わって居ます。


 灼熱の暴風から、全速力で皆逃げて居ます。

 バカと神様は使い様、でも使い方間違いました。

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