第4話
「母さん、泣くの早すぎだって」
亮介さんが呆れながらそうため息を吐くと、お義母さんは亮介さんをキリッと睨んだ。
「こんな良き日に泣くなっていうの!?どうしようもないバカ息子がみちるさんのような素敵な方と結ばれて…母さんがどれだけ嬉しいか、あんたにはわからないの!?」
「わかったわかった、俺が悪かったよ。ほら、父さんたち呼んでるから、行きなよ」
亮介さんに背中を軽く押されながら控え室を後にするお義母さんにペコリと頭を下げる。
「ごめんなさい。母さん、この結婚本当に喜んでてて、なんだか母さんの方が浮かれちゃってるんです」
「いえ、お義母さん明るくて優しくて、わたしも嬉しいです」
ふたりして結婚の挨拶に行ったときからお義母さんはわたしたちを見るなり号泣してたからな。
あなたは恥ずかしがって親に紹介なんてしてくれないと思ったけど、
きちんとしたレストランを予約して「こいつと付き合ってる」って言ってくれたっけ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます