シンデレラは疫病神に愛されている

メリメリィ女帝

第1話巻き戻せないと知っていても


きっとどこかで間違えに気付きながらも、その判断こそ怪しい発想だと避けていたのだ。今度の人は大丈夫って。曖昧な言葉。

一人二人で気付きに向き合っていたら、今頃私は、CMに出てくるようなアットホームな家庭の中で有意義に時間を重ねていたのだろう。

数時間前に別れた、元旦那を見送るのに心すらも彼への思いなど無い。

 向こうもそうだろう、あたかも子供に愛情があるだの、私を好きだの言う割には、絶対しないでと約束したことを毎度破る。

自由気まま、かつ都合がいいトキだけ父親面。

明日が来る前に終わりにすれば良かったのに。

始まりそうで開封しそうなラブレターこと、愛あるアクションを今は放置。

だって所詮、私にはちゃんとした男運が絶対的に無いのだから。

それを確信出来るまで何人者バツ男に引っかかるのに、幸せな展開を期待している。あの時、選択肢を変えていたら、今ここに笑っているだろう。

良くないのは分かっているけど、俗にいう(たられば)ばかりの脳みそだ。

過去の事を思い返すと、とんでもない人に掴まり過ぎた人生だ。

やり直しがきかないのを、もっと全身全霊で現実を見ておけば良かった。




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