龍造寺家の御家騒動
浜村心(はまむらしん)
主要登場人物
〇龍造寺一族
主人公。水ケ江家出身、家兼の曽孫、周家と御方の長男。
僧であったが、家臣達の推薦を受け龍造寺惣領に就任。しかし自らの振る舞いもあり、佐嘉城を追われて没落してしまう。
性格は大柄で豪気だが、細かい目配りも出来る。
龍造寺家信(後の長信)
隆信の九つ下の弟、周家と御方の次男(※1)
隆信の相談相手、ブレーキ役。
その性格は、人当たりよく温和。そのため、隆信の奇を
隆信の母。後の
隆信が当主となった後は、後家の務めとして、その治政に携わる。
勝気で、はっきりとした物言いをするため、喧嘩になることもしばしば。
龍造寺
故人。龍造寺分家、水ヶ江家を興す。隆信の曽祖父。少弐家に属し、西国一の大大名である大内家との戦いで戦功を積み、東肥前にその名を轟かす。一時、少弐冬尚と馬場頼周による、龍造寺粛清に遭い、筑後に落ち延びるが、旧臣達の支えを受けて挙兵。水ヶ江城に返り咲くと、頼周を討ち取った。
龍造寺
家兼の孫(家門次男)。家兼の跡を継いで水ヶ江家当主になる。
城内の家純(家兼長男)系一門と対立していたこともあり、隆信排斥を目指す龍造寺家臣、土橋栄益と手を組み、彼に反旗を翻す。
龍造寺
隆信の先代惣領。少弐打倒を掲げ挙兵するも敗北。
二年後、大内家の後ろ盾を得て、佐嘉奪回を果たし、少弐冬尚を肥前から追うという大功を挙げた。
〇龍造寺家臣
隆信の当主就任以前から、龍造寺家の宿老を務めるベテラン。
忠義心強く、直情的であり、周囲が驚く様な行動に及び、困惑させる事も。
福地信重
龍造寺重臣の一人。隆信が筑後へ落ち延びる際にも同行している。
道周の子。隆信の当主就任の頃から晩年まで仕え、政事、軍事問わず隆信が頼りとした重臣。
〇肥前国衆、大名
大宰大弐の位を持つ、名門少弐家の当主。東肥前に勢力を広げる。
龍造寺家を傘下に収めていたが、その威勢を恐れ粛清を決行。結果、威勢を削ぐ事に失敗し、以後江上氏や神代氏など周辺国衆と手を組んで、隆信と戦う事になる。
小田政光
佐嘉の東隣、神埼郡蓮池を本拠とする国衆、小田家の当主。
隆信の佐嘉追放と、その再起の前に立ちはだかる事になる。
神埼、佐嘉、小城各郡の北部にまたがる山岳地帯、山内を治める領主。
少弐冬尚に属し、龍造寺鑑兼に味方して、隆信の再起を阻もうとする。
江上元種
神埼郡を中心に勢力を張る国衆、江上家の当主。
膝元の勢福寺城に居座る少弐冬尚に、筆頭家老として仕える。
〇肥前以外の国衆、大名
大友義鎮(義鎮→宗麟)
豊後府内を本拠とする名家、大友家の当主。
父義鑑が二階崩れの変で横死したのを受け、当主となり、有能な家臣達の助力のもと、家の最盛期を築く。
大内義隆
山口を本拠とし、中国地方と北九州に絶大な領国を持つ、大内家の第八代当主。
その西国最強の威勢を以て、戦に明け暮れるものの、出雲尼子氏の月山富田城攻めに失敗。それを機に家中の有力者、陶隆房との間に、亀裂を深めてゆく。
※1 長信については次男説と三男説があるが、拙作においては次男の設定
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