第4話 悪役令嬢のヒモ(プロット)
異世界恋愛と婚約破棄と妊娠による婚約者を殺害などの物語を組み合わせる。
元ネタはsave the catの法則の七、なぜやったのか分類『私的なぜやったのか』のミスティック・リバーです。
オープニングイメージ(1)
青年が死んでいる下水道の中で。少女はそれを見てなぜこうなったと疑問を抱く。
きっかけ(1-5000)
一週間前。
学院のロッカーに残されたメモに促され彼女、ローラはある場所に呼び出される。フィリップは彼女の元ボーイフレンドで今困ったことになっている。
ローラはこの国の公爵令嬢で、王女様が率いる姫騎士団の団長を務めている。
フィリップは王国の伯爵令息で、半年ほど前にローラに対して婚約破棄を突きつけ、他の貴族令嬢と新たに婚約を結ぼうとしていた。
セットアップ(5000-10000)
フィリップの世界。ローラはフィリップに関わる揉め事で社交の輪から外されていた。またローラ以降フィリップが誰と付き合っていたのかも明らかになる。
イケてるグループがあってドラッグを常用している皇女ホワイティや彼女の謎めいた守護騎士ブライアンなどがいる。学生劇団のセクシーな変わり者ゼッへナーも登場し彼にひれ伏す1年生女子軍団がいる。
悩みのとき(12000)
一体フィリップに何があったのか? まだ事件のことを知らないローラはパーティーに忍び込みフィリップがイケてる伯爵令嬢ノアと話しているのを見る。彼女はローラが最後にフィリップと話した時に見た四頭馬車とそっくりの馬車に乗っていた。
翌日ローラは学校の食堂でフィリップの新しいガールフレンドの男爵令嬢カティを痛めつけ彼と会う約束を取り付けようとする。
テーマの提示(12000ー25000)
ローラはついにフィリップと出会い、構わないでくれと言われる。
「俺は君に守られたくなんかないのさ」
さらに付け加えて「お前のことなんか愛してないただ束縛しておきたかっただけだ」と、言われる。
人が他人を所有することはできるのか。
第一ターミナルポイント(25,000)
冒頭の下水道に戻る。
犯人を見つけるまでの時間を稼ぐためローラはフィリップの死体を隠さなければならないと分かっている。彼女は結果がどうなるにせよこの事件を解決する決意をしたのだ。
お楽しみ(30,000)
ローラは彼女のワトソンに出会う。
頭脳である宮廷魔道士見習いマットは彼女が謎を解くのに協力してくれる。
ローラは最後にフィリップと話をした時に彼が口にした四つの手がかりをマットに明かす。
アルティア、ノア、憐れなメンフィス、そして、リッグス。
マットはアルティアのことを真紅のアルティア。
学院最上級生で怪しげな魔導書を販売している闇の販売員ではないかと指摘する。
ローラはアルティアの部下のミッシェルに絡まれ学校の校舎裏で派手な殴り合いを繰り広げる。
おかげでアルティアに会うことができた。
彼女はやたらとお菓子とジュースを出してくる侍女と共にくらし、学院の学生寮の地下室で商売をしている。
商売は違法な魔導書のコピーを作ること。
またローラは助教授リチャードに呼びつけられて叱責される。
何ヶ月か前ある生徒のことをローラは彼に通報し密告屋になっていたのだ。
しかし、今回は助教授に向かってはっきりと拒絶する。
「私はあんたの子分じゃない!」
Bストーリー(35000-55000)
守護騎士ブライアンが信頼できるのかできないのかという問題が事件の核心にあり彼のローラへの関心は所有のパワーを反映している。全てのタフな探偵がそうであるようにローラもまた愛を必要としている。この作品はテーマが検討される場でありローラが癒しを求める場になるだろう。
ミッドポイント(55,000)
ローラが窮地に陥ったところをブライアンが助けてAとBのストーリーが交差してまやかしの勝利が訪れる。さらにブライアンがローラに謎の核心に何があるかそれは手がかりの一つでもでもあるを話し、勝利感はさらに高まる。
学院の試験で、魔力を高めるための補助用具として通常用いられる魔導書。
それよりもっと威力のある魔導書を違法でコピーして裏で学生たちに売りさばき人気を保っていた闇の魔導書。その一つがなくなったのだ。
学院で剣を振りかざして襲い掛かってくる男たちを交わした後、ローラは暗黒面に踏み込みアルティアの仲間に加わる。
アルティアの信頼を得てフィリップの死についてもっと情報を集めるためローラは密告者を装う。
迫りくる悪い奴ら(55000-75000)
ローラはアルティアの世界へ引き込まれ危険度がアップする。
助教授がローラのクラスに現れフィリップについて問いただすつもりだったことが分かる。
今度はローラがフィリップの失踪事件の容疑者だ。
哀れなメンフィスが魔力を引き出すだけではなく暴走させる呪いのかかった魔導書を使って意識不明の重体になったことにより、ローラはこの犯罪が単なるカンニング用教材の闇取引の問題ではないことを悟る。
アルティアの部屋の地下室でローラは魔導書の塊を見つけノアから一つが盗まれて呪いをかけられたものとすり替えられたのだと教えられる。
みんながフィリップを疑っている。
今やローラもそう思いかけていた。アルティアとノアとのミーティングに参加したローラだったが、カティがフィリップが誰かを妊娠させた事を暴露して最大級のショックを受ける。
全てを失って(75000)
下水道の出入口でカティはアルティアに、ローラがフィリップを殺したと思うと忠告しようとするが、それをカティが発する前にノアが彼女を殺し、ローラは救われる。
実はフィリップを殺したのはノアで彼女はカティがこれを暴露すると思ったのだ。この物語が始まった時より悪い状況に陥り一つだってなく二つの死に関わってしまったローラーは死の香りにつつまれる。
心の暗闇(75,000-85,000)
ローラは、フィリップがノアは自分の子供を妊娠したと思っていたことを知る。彼は彼女に堕胎を進めたから拒絶されたために彼女を殺そうとして逆に殺されてしまった。ローラは今やすべてを知った。ただ一つ鍵となるピースを除いては。すなわち誰が、ノアのお腹の中の子をフィリップの子供だと言ったのか。ローラはブランドンに癒しを求め彼は彼女を慰めてくれる。
しかし何気ない一言からローラはブランドのフィリップの子に一枚噛んでいることに気付く。
第二ターニングポイント(85,000)
所有のテーマへと戻り A と B のストーリーが交差する。
ブランドンはローラがノアとアルティアの最終対決の場へ行くのを止めようとするが、ローラは彼の引力を断ち切り対決の場へと向かう。
フィナーレ(85,000-110,000)
話し合いはノアとアルティアの話し合いから殺しあう修羅場へと変化しローラは警察が到着する前に逃げ出す。フィリップの死体はノアの4頭馬車の中で発見され、彼女が犯人とみなされる。
グループの中で罪に問われずに済んだのはブランドンだけだ。
だけど果たして本当にそうなのか。
ファイナルイメージ(110,000-120,000)
ローラは事件の真相を解き明かす。
ブランドンがやったのだ。
彼は全員を操りフィリップにノアのお腹の子のことを話した。
そうすれば彼が最悪、彼女を殺すとわかっていたからだ。
最も現実は逆になってしまったが特に問題はない。
邪魔者のフィリップは消えたのだから。
ブランドにとってノアは愛しい彼女だった。
しかしフィリップはそれを奪った。
ブランドンは二人を許すことができず、それならばのあのおなかの中の子供の真実をフィリップに伝えて、まずはフィリップにノアを殺させようと考えた。
その後、ノアの仇をとると言う名目でフィリップを殺そうと考えていた。
全てはブランドンがみんなを支配し続けるために行われた。
そしてまたおぞましい真実も明らかになる。
フィリップはノアを捨てて、ローラと再度、婚約するつもりだったのだ。
ローラはブランドンを警察に引き渡すが晴れやかな気持ちにはなれない。
謎を解くために彼女が引き寄せる必要があった暗雲は、彼女の心に永遠に消えない傷を残した。
『Save the catの法則』の類似作品まとめ 和泉鷹央 @merouitadori
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