第二章 : 東夷伝のフレームワーク
各種参照情報
主要登場人物紹介
<陳寿(チンジュ)> 233年〜300年?
益州巴西郡(現在の重慶市付近)出身。言わずと知れた「三国志」の著者。
張華の推薦もあり、蜀漢滅亡後、西晋に仕えて著述に努める。
中書省で歴史書の著作に携わった。中書省内では、張華と荀勗の部下であるが、
二人が対立した結果、張華が政争に破れ、陳寿も左遷される事になる。
三国志が完成したのは、280年より数年後と思われる。
(呉書には孫皓の死亡記事が載っている。)
<張華(チョウカ)> 232年〜300年
范陽郡方城県(現在の北京市付近)出身。陳寿を推挙した。博識をもって知られ、
一旦は左遷されるが、最後は司空として長く西晋の中枢にて仕えた。
<荀勗(ジュンギョク)> ???年〜289年
豫州潁川郡(現在の許昌市)の名族・荀氏出身。中書監として長く勤め、陳寿・張華の上 司に当たる。文化的素養に恵まれた当時の代表的知識人。斉王補佐を巡って、張華と争う。
<韋誕(イタン)> 181年〜254年
京兆郡(西安市)出身。魏書の前身である「大魏書」を書いた。
魚豢から大鴻臚(外務大臣に相当)を務めていた時、取材を受けている。
能書家としても有名で、高楼の題字をゴンドラに吊られて書いた事もあるらしい。
<魚豢(ギョカン)> ???年〜???年
三国志の種本の一つである「魏略」の著者。京兆郡(西安市)出身。
魏略では、王沈の魏書とは正反対に在野の立場での著述が目立つ。
在野だけに好き勝手が言える。世の軽薄なのに怒るお爺さんといったところ。
<王沈(オウチン)> ???年〜266年
三国志の種本の一つである官撰による「魏書」の著者。名族太原王氏の出身。
西晋成立の立役者であるが、同時に曹魏に対して不忠であった人。
三国志が司馬氏に阿る傾向があるのなら、この人の文責は無視できないだろう。
<韋昭(イショウ)> ???年〜273年
三国志の種本の一つ「呉書」の作者。
実直な性格のため、暴君・孫皓と仲違いし、誅殺される。
陳寿は同じ修史の文官として、非常に同情的である。
呉志は、実質的にだいぶと彼の呉書を引き写している。
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