第151話―あざといエルフの甘々ストラテジー4―
まだ小説家になろうと目覚めしている。
公式サイトに募集と記載されている賞を狙っては様々な作品を紡ぎ出して完成すると送るが予選を一次で突破するだけでもやっと。
それでも諦めずにはいるが冬雅と交際していると遮二無二なことを続けていいのだろうかと考えるようになった。
将来性を考えるなら安定性の糧を身につけたほうがいい。そんな考えていると上から天使の声が。
「よし、よーし。えへへ、えらいえらい。東洋どうですか?わたしの膝枕の心地はッ!」
「さ、最高かな」
「わぁー!そうなのですか。
でしたらもっと気持ちよくさせますよ。わたしを好きと告白してえらいえらい」
「…………」
うむ、なんだろうかコレは。
言葉を取り除いたら客観的に見たら恋人としては、おかしくは無いものだろう。
それに冬雅が膝枕をしたい、されたいと迫られて何度もしていることではある。だけど妙に気恥しい思いになる。やはり名前で東洋と呼ばれることが思いのほかに弾むものがあるみたいだ。
「お兄ちゃん真剣に考えてくれて嬉しい。えらいえらい……間違えました。東洋すごく、えらいえらい」
「突っ込まないでおこうと思ったけど。どうして偉い偉いと執拗的に言うのかな冬雅」
「やっぱり年上の女の子といえば、えらいえらいだけ優しく言うものじゃあないですか!」
「……そ、そうなのかな?」
お姉さんキャラというのがよく知らないので半信半疑を覚える。ただ無条件に保護欲のまま甘やかそうとするのがいわゆる姉属性なのか。
羞恥の色を頬に表しながらも冬雅は手や口を止めずに続けるのであった。
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