第46話―かつての彼女はニヒル・アドミラリ2―
健康を気にした天使すぎる美少女とジョギングしていたら別の美少女に捕まってしまい俺と彼女は喫茶店に連れられる事態になった件。
次に投稿するならこのタイトルにしようかなと俺は検討しながら残り少ないコーヒーカップを傾けながら窓ガラスの外を眺める。
「ふーん、イチャイチャとデート中にお邪魔してしまってすみませんね。東洋お兄ちゃん」
「いや、そんなことないよ
…本音を言うと冬雅と二人きりになるのは何か起きそうで取り返しのつかないことになりそうで恐くて」
好意を包み隠さず、全力でその好意をぶつけてくる。ほどほどにするという線を引くようなことを考慮せず、
「あはは……失念しているのかな?お兄ちゃんは。
隣にわたしがいる前で本音を言うんだねぇ」
まさかの話題になることに冬雅は困惑やら好奇心がない混ぜった引きつった笑みで言う。
よもや冬雅が俺に引いてしまうときが来るとは、なんだか逆転して違和感が凄くて他の感情が湧いてこないものだ。
「……多分だけど冬雅さん。東洋お兄ちゃんは本音を吐きたくても吐けなかったと思いますよ。
いつどこでも場所を選ばずにベッタリくっつくから不満が吐ける機会がなかったんじゃない?
まぁ、そんなこと知らないし全部これは私の憶測だけど」
それまで責めるような視線から花恋は、憧憬を向けている人物には丁寧に推論を加えて応えた。
それはそうと最後に俺の方へ視線を向けてきたのは間接的にどうなのよ!まるでそんなことを無言の詰問されているように感じるが俺の気のせいだろうか。
「なる、ほど……。お兄ちゃん!わたし不満があればいつでも言ってください。
理想な女の子に近づけるように磨きます。怠らないので、もっと心の声をどんどん吐いてください。もっといっぱい吐いてください」
まだ確信していないにもかかわらず冬雅は俺の方へ見上げるとまた、とんでもない極発言を告げる。それに関して思ったことは、
年頃の女の子が吐く吐くと何度も言わないでくれと心の中で思った。
これには俺は笑って話をうやむやにさせて終わらせようと測る。隣にいるだけで幸福でいられるのに冬雅に不満があるわけがない。
いや、わずかに不満はある。コスプレしてアプローチを控えてもらいたい。
色仕掛けのような
ある意味こうして健全な付き合いをしていられるのは愛らしさが重視によるからだろう。
「あっ、すみません。ライチジュースお代わりをお願いしまーす!」
ここでも、といおいつ思案していると花恋は店員を呼んでライチジュースを注文する。
カリウムや美容に良さそうなジュースだ。
すると冬雅が手を招き猫のように近づいてとジェスチャーされ俺は首を傾げる。なんだろう?そして冬雅は不足の説明を補足をする。
右耳を俺の方へ向けたと思ったら顔の向きを戻した。
どうやらそれが補足のようで、しばらくどういった意図なのだろうかと思考を回転させてたどり着いた解釈は耳を拝借したいことだとようやく気づいた。
「えへへ、花恋ほんとうにライチ好きだねぇ」
「そうだね」
ライチ好きだと本人に聞こえないように配慮なのだろうけど。
こう囁かれると向かいに座っている花恋は目撃するわけで不審や不満そうな顔をされる。
「いやマジで仲いいですよね。オシドリ夫婦っていうのかな?こういうラブラブな比喩表現は」
ちなみに実際の
そんな細かい指摘をしても詮無きこと。
「えへへ、いつか世界で理想な夫婦になる予定なんです!わたしは」
こうなれば冬雅は余程のことを言わなければ聞いてくれない。この状態になれば鎮火活動をしなければならない。
「スゴい願望ですね冬雅さん……ねぇ。
気になったのだけど接点がなさそうなのに、どうやって出逢ったのか改めて詳しく聞かせてよ東洋お兄ちゃん」
花恋は憧れの的であるはずの女の子がデレデレしている姿に引きながら視線は俺の方へと向けて尋ねてきた。
「それは構わないが、以前しなかったか?」
「ざっくりとね。いわゆるダイジェストとかじゃなくて長編のお願いしますよ。
東洋お兄ちゃんと冬雅さんの馴れ初めを」
ふむ、たしかに以前に花恋たちにしたのは手短に話をしただけで全部まで語っていない。
これは割愛とかの泣く泣く省いたのではなく羞恥心や多くて、なかなか言えなかっただけだ。
「それは、またの機会に……」
「えへへ。お願いされたら断るわけには、いきませんねぇ!かわいい花恋のために、包み隠さずに全部を語ろうと思います」
「はい、お聞かせください冬雅さん。
接点がないのに、なにがあって二人がどうして仲良くなった切っ掛けを!」
接点が無さそうといえば、それは真奈たちや花恋も含まれるのだがその辺は言っても答えてくれそうにもないので言わないでおこう。
ともあれ冬雅が語るのか。
顔に出ないようにしようと俺は俺で冬雅と邂逅した出来事を想起するのであった。
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