第34話
警報が鳴る。がらんどうで喧しい。暗い船内がわなないてランプが真っ赤に点滅する。
質量緩和装置はすでに解除されている。光速度走行が奏効したのだ。
マリーのカプセルが空いている。
ぼくは慌てて強化服を身につける。操縦室へむかう。
船扉が開くとマリーがいる。難しげに眉根に皺をよせている。見入っている。盤面にびっしり並んだ宇宙情報を仔細に読んで呟いている。
わかるのかいとぼくが訊く。長老から教わったわとマリーはこたえる。基本的な航行術はレジスタンスの養成所で習うのだという。しかし実践はまだないらしい。マリーは真剣だ。
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