藍川匠と前野豊香

尊(みこと)

第1話

「おっと… ふぅー、よし!」




「いってきまーす!」

私は最近この辺に引っ越してきた。

とりあえずはやく友達がほしい。





「〇〇駅行、〇〇駅行、ただいま到着します」

地下でながれる音ができる私の心のすみからすみまで流れていった。

ドドドドドドトド

その場にいた人全員がその電車に入っていった。

「この中に私も入るのかー、」

恐る恐る足を伸ばそうとした。

ドンドンドンドン!

色々な人にあたって入られない


「…」

ドン!


1人、強く当たった人がいた。私は大きく前に押された。するとそのときはもう電車の中にいた。


「え…なんで…」

目の前にいた私はそう、つぶやいた。

「入りたかったんでしょ?ここの電車」

上の方から声がした。

「えっ?!」

とても身長が大きい男の人に話しかけられた。その人は制服を着ていた。

「勇成学校(はやな)、いきたいんでしょ?」

「え、あ、はい。私最近この辺に引っ越してきて…」

「そう、俺は藍川匠、お前、名前は?んで、何年?」

「え、私は前野豊香、2年。」

「ふーん、同じ学年だ。」

「そ、そうなんだ」

初めてながらすっかりなれて話せていた。

「お前、この電車毎回使う予定?」

「うん、」

「そっか。お前アニメとか漫画好き?」

「わかんない。趣味とか無いし」

「へー。あのさ、前の学校友達いなかったっしょ?」

「え、バレた?」

「そりゃね、好きなものないのに仲いい子つくんのなんてできるわけ無いし」

「やっぱそうだよね…」

「…、あのさ、今日暇?俺と一緒に本屋めぐりしない?」

「え?…」

「あぁ、俺さ、アニメとか漫画好きで、本屋っていくと意外と楽しいんだよね。面白そうな漫画見つけたり、〇〇アニメ化!とか、見つけたり面白いけど、行く?」

その時私はどこか、楽しい気持ちになった。

「うん!」

「んじゃメール繋げよ」

そして、私は藍川さんとメールを繋げた。

「学校終わったらメールして、んじゃ」

藍川さんは電車を出た。

そこから一駅通ってから私も電車を出た。


そして学校についた。

「えっと、前野豊香です。よろしくおねがいします。」

「かわいいー!、ねぇ、ほのちゃんって呼んでいい?」

「あ、うん」

「それじゃあ前野さんはとりあえずあそこ座って」

「はい」

私は席についた。

「席隣だね」

隣から声が聞こえた。

「私の名前は多井田瞳音(おいだめね)よろしく」

「瞳音ちゃん…」

「仲良くしてねー!」

「うん!」



「それで、作者はどう思いましたか、はい!多井田さん」


「え…あ、すいませぇん話聞いてませんでしたー。」

「じゃあ前野さん、」

「え、いや…」

「ほのちゃんも話聞いてなかったのかよー」

あははははははははははは




そして授業が終わった。


「ねぇー、ほのちゃんって彼氏とかいんのー?」

瞳音ちゃんがそう聞いてきた。

「いや、いないよー、」

「そっかー、」


キーンコーンカーンコーン


そして帰りの鐘がなった。


あ、藍川さん…

私はすぐメールをした。

「藍川さん、学校終わりました。」

するとすぐ返信が来た。

「そうですか、あの、舞岳校(まいだこう)に来てください」

そう言われたから私はすぐ調べて舞岳校に向かった。


「ここかな…」


「おっ!かわいいですねー!」

舞岳校から出てきた男子高生にそう言われた。

「え、あ、ありがとうございます」

「今から暇です?」

「あ、いや、」

「一緒に遊びません?」

「え、いや」

「豊香、いこう」


いきなり藍川さんが私の手を掴み歩いていった。

「あ、うん!」


「え、藍川の彼女?」

「え、あいつ彼女いんの?」


「えっと、ありがとう。」

「あ、うん、 あのさ、藍川さんってぎこちない、」

「そ、そう? えっと、た、匠くん?」

「うん、それのほうがまし、でも、できれば匠のほうがいい」

「匠?」

「うん、 あ、それじゃあ行く?」

「うん!」


そして二人で歩き始めた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る