第152話 帰還事業の準備 日本人幹部会編 9月上旬

<<サイレン バルバロ邸>>


かきーん! オーライオーライオーライオーライ がやがや・・・・


今はもう9月に入っているけど、この国の夏休みは9月中旬くらいまであるらしい。

なので、バルバロ邸の庭には早朝から少年少女達が色々なスポーツで汗を流していた。


ふむ。健全でよろしい。ここにはスマホもコンピューターゲームもない。


「おはよ」


徳済さんとの約束通り、俺は朝からバルバロ邸を訪れた。ツツもいるがあいつは空気に徹している。


「おはよ。来たわね。徳済さんが待ってる。お茶出すね」


「サンキュ、綾子さん」


愛用のブーツを脱いで屋敷に上がると、宴会場の縁側で徳済さんがお茶を飲んでいた。


「お待たせ。約束通り来たけど」


「お疲れね。ここ数日で色々あったわ。他メンバーの到着はまだね」


「みたいね」


俺は徳済さんの隣に座り込む。後ろで何かが近づいてくる気配がする。トッタトッタとウサギのオキが跳んできて俺の股間にダイブする。こいつ、俺を覚えていたのか。久しぶり、うん、カワイイやつめ。ぎゅ~と抱きしめる。


「じゃあ、ごゆっくり」


綾子さんはお茶を運んでくると、すぐに厨房に戻っていく。


「日本とコンタクトを取るの、早めたいって話があるわ。段取りとかはどうすればいいと思う?」


綾子さんが戻ったのを見計らい、徳済さんが話を切り出す。

段取りを早めたいというのは予想の範疇だけど。まだ準備が整っていない。


「『パラレル・ゲート』の話はどこまでしたっけ。もやっと『異世界に帰れる』ってとこまでだったかな」


「そうね。具体的な手続きとかは何も」


「そっか。まあ、あの時はまだ実験も進んでいなかったし」


「そうね。結局は異世界に行く空間魔術の仕様で帰還方法って変わってくると思うの」


「そっか、詳しくは高遠さんと前田さんが来てから話すけど、徳済さんだけに伝えておくとすれば、俺の使ってこと。アレは公になると、きな臭くなる。なので、基本は秘密。俺はもう体質的なものだから仕方ないけど。要は、大量の魔力は融通できない」


「そうよね。わかったわ」


・・・


「いよ! お二人さん。待たせたかな? もう日本人帰還事業のことは秘密ではなくなったからな。ここで堂々と話ができる」


「前田さんお疲れ様です。先日は助かりました」


「いやいや、こちらこそ貴重な体験ができた。俺もたまには冒険者しなきゃな。ははははは」


「ほんとほんと。自分なんてずっと飲みながら徳済さん達と戦闘観賞してたから。何故だか負ける気がしなかったんだよね」


「そうよね。祥子のカクテル飲みながらね。砲弾バンバン打ち合っていたし、ツツさんや子供達が必死に障壁出してて凄かったわ。通信も生で聞けたし、最後は貴方の突撃も見えたのよ。カッコ良かったわ」


「ははは、あの高速輸送艇には俺も乗ってたんだぜ? まあ、何もする必要はなかったけど」


「まあまあ、その辺の話は飲み会の時にでも。しばらくネタには困らないだろうな。さてさて、先日の日本人会で帰還方法が開発されたことは発表した。さっそく各方面からの反響がすごい」


「ああ、冒険者ギルドは今後運営をどうするかで話が持ちきりだ。いきなり辞めやしないっての」


「商会の方も似たようなもんだ。納期が長い取引なんかでは躊躇ちゅうちょされる動きもある。少し困ってるが、まあこの辺はいずれ落ち着くだろう。今は現地の人も結構雇っているしな」


「というかね。結構、ここに残りたいって人、多いわよ」


「そうなんだけどね、徳済さん。ここに来た人で、数組小さい子供だけを残して両親ともここに来た人がいただろ」


「ええ。そうね。今年の体育祭は平日午前中のみで2人限定だったから、小さな小学生の子供を学校に行かせて両親だけで応援に来ていた人がいたのよね」


「ああ、彼らは心底一刻も早く帰りたがっている。日本政府も無碍にはしないと思うんだ。今、日本とコンタクトを取るのをためらっているのは、ぶっちゃけ残留希望組のエゴだ。総裁戦と最悪の場合、衆議院選まで待ちたいっていうのはね」


総裁戦が10月だから、それを待っていたら相当遅くなるのは事実。


「エゴっていうか、お世話になっているラメヒー王国サイドやこの世界そのものに配慮している面があるんだけど。まあいいわ。小さい子供を残してきた人の思いは痛いほど分かる。この世界に召喚された大人は、ほぼ全員子持ちだもの。皆の意見が早期帰還論になるのも理解できる。じゃあそろそろ始めましょうか。多比良さん、『パラレル・ゲート』の手続きの話とかお願い」


「ええつと、まだ結構課題が多くて。それを上げるとすれば、まず、政治的に話を通すこと。人と道具を揃えること、かな。あとはコスト。お金と魔力を用意すること」


「ふむ。それぞれ聞いていこうか」


「まず、政治だけど、『パラレル・ゲート』の開設には、マ国の国王、そして魔王の許可がいる。もちろん、ゲートを繋ぐ国の許可も必要だと思う。なので、今回はラメヒー王国の許可もいる」


本当は俺の許可も必要なんだけど、そこは秘密。


「んで、今回の日本人帰還事業は、マ国国王と魔王の許可は得ている。後はラメヒー王国だけだけど、ディーに聞いたところによると、拒否はできないだろうとのことだった」


ラメヒー王国に拒否されてもマ国に行くだけだしね。


「では、政治的な部分はクリアされていると。ラメヒー王国は正式に打診する必要はあろうが」


「ま、そこは俺が話を通しておく」


「済まない。多比良さんにばかり頼ってしまう」


「いえ。次に道具。これは、まず『パラレル・ゲート』の仕組みを説明すると、こいつは門とアナザルームがセットになっています。で、ゲートを相手先に繋いで、扉を潜る際に、転送に必要な魔力が吸われる。その時に、魔力が足りなかった場合は、最悪転送事故が起きる」


「転送事故って・・・」


「最悪、アナザルームがロストすれば、中にある物体は永遠に失われるらしい」


「異世界転移にはリスクもあるわけだな。対応策とかないのか?」


「その辺が研究テーマになっていて、魔力供給装置を置けばその問題はほぼ解決される」


「必須だな。その魔道具は」


「これはまだ機密事項だけど、『魔王の魔道具』と呼ばれる道具が必要になる。要はとても効率のいい魔力の備蓄装置と思って貰えたら」


今回は、親機の方が必要になるだろう。大量の魔力をかき集めて、それをレア属性『空間魔力』に変換する必要がある。


今の所、親機は500年から1000年以上生きたモンスター、できれば1000年以上の魔石が望ましい。


「魔王の魔道具だと?」


「詳しくは機密もあるけど、『魔王の魔道具』を作るには、最低でも500年物、できれば1000年以上の魔石が望ましい」


「だから貴方、魔石ハントに行きたがっていたのね」


「そういうこと」


「魔石ハントか。冒険者ギルドが手伝うぜ」


「助かります。詳細は後で。それで、この魔道具の加工は魔王にしかできない。だから、『魔王の魔道具』。で、えんが入手できないかな。俺の貯金、そろそろまずくて」


「円って、日本円? 日本の家に帰ればあるけど。今はあまり無いわね」


「うう~ん。そんなに多くなくてもいいんだけど、魔王が円を欲しがってて」


「何に使うんだ? 魔王が円なんて」


「パソコンが欲しいんだって。実は今回くらはタダでいいって言ってくれてるんだけど、謝礼はちゃんとした方がいいと思う」


「パソコンって・・・」


「ごめん、実は実験中に、少し日本の物品を渡してて。プログラミングにハマってしまったらしい。1台安物を買ってあげたんだけど、もっといいのが欲しいんだって。というか・・・これは日本というか、第2世界もうかうかしていられないと思う。第1世界こっちを舐めていたら、魔王にやられてしまう気がする」


「ふふふ。その時は私達はここの住人でいればいいのよ。まあ、話が飛んだわね。円なら、日本に帰ればあるけど、今欲しいのよね。それなら、募金を募りましょう。日本人達も自分たちで少し努力をしてもらわなきゃ。魔力も皆で集めましょう」


「うん。あまり多く無くていいと思うんだけど。100から200万位あれば十分かな。魔力は皆で出し合った方がいいと思う。買うとお金が掛かるし」


「分かった。募金も献魔もなんとかなるだろう。それから他には?」


「ええつと、次は人かな。政治に繋がる話でもあるけど。この『パラレル・ゲート』の転送事故対策として、マ国の有識者によると、『ゲート・キーパー』と呼ばれる管理者をセットで置くことを推奨しています。実質、こちらも必須です」


「『ゲート・キーパー』か。なるほど。彼らが魔道具の管理と事故防止を担うわけか」


「そうですね。研究では、アナザルーム内に最低2人、各々の出入り口に1人以上。なので、最低でも4人必要で、アナザルームにいて魔道具の管理をする人は、出来れば空間魔術士がいいと。で、俺が思うに、その『ゲート・キーパー』には、マ国とラメヒー王国の魔術士を入れた方がいいと思う。情報を秘匿しないことで、警戒されないようにするべきかと」


「なるほどね。では、残り2名は日本人でいいのかしら」


「いいと思う。出口の2人は警備員みたいなものだから」


「なるほど。後は人選か。そこは各組織で信頼のできる者を配置しよう。人格と、それからある程度武力があった方がいいだろう」


「信頼できる冒険者とかかな」


「そうだな」


「それから、他には?」


「次は、そもそも何処にゲートを繋ぐか、という課題があって」


「『パラレル・ゲート』って、場所に依存するのか? 一旦繋げたら動かせないのか?」


「いや、結構簡単に動かせる。だけど、帰還作戦ってメッセンジャーを送る作戦なんでしょ? しばらくオペレーションルームみたいなのが必要だと思うんだけど。第1世界側はサイレンで繋ぐと思うけど、サイレンの何処にする? という話。日本側も同じ。ちなみに、俺の移動砦と日本の我が家はちょっと使えない」


「なるほど・・・サイレンの日本人所有の不動産って、まさか綾子の日本居酒屋だけ?」


「そうなのか? そういえば、どこも借家だな。なんてこった。確かに、ちゃんとした場所を用意した方がいいな。よし、サイレンでどこか探そう。日本側はどうする?」


「日本側の拠点って、とりあえず、日本国家とコンタクトを取るまでの間の暫定的なものだけど。私の自宅は夫がいるし、高遠くんはおばちゃんと同居だっけ?」


「俺の家はマ国に貸してるから使えない。ごめん」


「うっ、じゃあ、俺の家か? うちは嫁と子供揃ってこっちにいるから、今は空き家状態のはずだ。実家の両親が様子くらいは見てるかもしれないけど」


「自宅以外はないのかしら。職場や空き家とか」


「うちは自宅兼職場。ああ、そういえば俺の自宅に行けばパソコンがあるな。4台ほど。以前に言っていただろ。SNS対策とかよ。その辺の準備もできるぜ」


「日本側の拠点は、あくまで日本国家とコンタクトを取るだけの間だもの。スムーズにいって、理解が早かったら2日か3日くらいよ」


「分かった。我が家を使おう」


「じゃあ、決まりね。課題はこんなものかな? まずは円の確保。これは皆で手分けして集めること」


「了解だ」


全員がうなずく。


「次に、巨大魔石ね。これは基本的に多比良さんの移動砦を使うとして、具体的には冒険者ギルドと話合ってちょうだい」


「「了解」」


「お次がラメヒー王国との交渉。これも多比良さんね。何だか負担が多くて悪いんだけど、これが終わったら埋め合わせはするわ。日本に帰れたら円なんてどうとでもなると思うし」


「あいよ。円の方はまあほどほどにでいいけど」


「それから、サイレンの拠点。これは多比良さん以外の3人で探して、出来れば不動産購入の方向で。今後の話もあるでしょうし」


「了解だ」


「次に日本での拠点ね。これは前田さんのご自宅兼職場でいいわね。でも、どうやってそこにゲートを繋ぐの? 自分たちが行くとリスクがあるけど」


「ゲートは最初俺の家に繋がる。そこから前田さんの家に移す必要があるけど、それは簡単な魔道具で出来る。そこはマ国の人に頼んでみる。マ国って、ザギさんとか日本人っぽい人が結構いるんだよね。何故か。その辺歩いていても目立たない」


最近は、それを利用してお酒とか買って来てもらってるのは秘密だ。


「なるほど。それからゲート・キーパー。これもマ国とラメヒー王国の方は多比良さんを頼るしかない」


「他の警備員は冒険者など、信頼出来てそこそこ強い人を採用する。ま、ここは人柄優先でいくぜ」


「じゃあ、そのくらいかな」


「今後の動きはそれでいいと思うけど。少し別の話があって。機密事項なんだけど」


ちょっと、先にしておきたい話がある。


「何よ。何でも言いなさい」


「今から魔石ハントして制作する『魔王の魔道具』とこれから設置する『パラレル・ゲート』の所有権なんだけど」


「「「は?」」」


「それって、マ国じゃないの?」


「いや、『パラレル・ゲート』そのものは創った瞬間は俺だと思う。魔道具は、ハントを手伝ってもらうなら・・・」


「駄目! 『パラレル・ゲート』と『魔王の魔道具』は多比良さんの所有物。日本人帰還事業が終わるまでは使用料は無料。その代わり、魔石の加工費である円は寄付。魔石ハントやゲート・キーパーには冒険者が協力する。冒険者には日本人会から費用を払う。転移に必要な魔力は献魔等で皆で準備する。それにして」


「いいの・・」「それにしなさい。でないと、絶対に揉める。あなた1人に帰属させなさい。いいわね」


「わかった」


徳済さん、すごい剣幕だ。俺に有利な条件だし、そうしよう。確かに揉めそうだし。


「というかね、これは秘密よ。いや、最初に秘密って言ってたけど」


「ちょっと、待ってくれ。『パラレル・ゲート』って、お金を払えば利用できるものなのか? いや、多比良さんに頼めば利用できる? それ、世界中の国や企業が欲しがるんじゃ。是非権利を売ってくれって話にならないか?」


「高遠くん。でも、今後そういう話になった場合はどうするの?」


「偉い人に相談。判断は丸投げが一番。だけど、外交が終わったら商業利用って話になるわな。心しておきます。それまでは秘密にしておいてもらったらありがたい」


そう。誰かに頼まれても、判断は丸投げだ。これはイセに教わったこと。俺個人で判断するときっとロクな事にならない。というか悩みが多くなりすぎてハートが持たないだろう。


「りょ、了解」


「それじゃ、終わりかな。そろそろ昼食だし」


「一ついいか?」


前田さんが納得していない顔?


「いや、利権とかの話はいいんだけどよ。『魔王の魔道具』。それって、空間魔力を創れるってことか?」


カンのいい前田さんだこと。


「うん? どういうことだ?」


「だって、そうだろ? 魔力の備蓄装置はそもそもある。何で『魔王の魔道具』でないといけないのかが少し理解できなくて。それに、献魔で空間魔力って相当無理があるぜ?」


す、鋭い。


「うう~ん。これは、今はとても高ランクの秘密事項。話すけど、その代わり絶対秘密にしておいて」


こういう時は話した方が逆に秘密が守れるもんだ、というのが持論。


「大丈夫だ。ここにいる人間は秘密を守れない人達じゃない」


「そっか。じゃあ、言うと、『魔王の魔道具』とは、あらゆる属性の魔術を指向性の無い魔力に変換して備蓄できる装置。とある人の言葉を借りると、レア属性魔力の増殖装置」


「と、いうと?」


「火、水と、土とかが、一旦指向性のない物に変換されて備蓄され、その後はどんな属性の魔力にも出力できる」


「ま、まさか・・・反重力や空間などのレア魔力が簡単に生産できる。だから増殖装置」


「それは、移動革命が起きないか? 今でも移動砦や多比良さんの高速輸送艇があるだろ。それに反重力モーター車もあるし」


「そ。だから秘密。今から第2世界に繋がるし、ここに第2世界のコンピューター技術、情報通信技術、工業化技術等々が加わればどうなる?」


「ちょっと、考えるわね・・・・・・移動革命。なるほど、国家が狭くなる。中央集権国家の成立。そして富国強兵。魔石ハントフロンティア。人口が国力になる。人口を増やすには食料。食料には豊かな土地。その土地の奪い合い・・・・人間同士の戦争・・・波乱が起きるわね」


「この間の高速輸送艇をみたでしょ? あれの大きいヤツは、多分造れる。三角さんどう?」


「造れるだろう。第2世界あっちの重工本社が本気になればな」


「だと思う。ならば、移動砦というか、空飛ぶ輸送艦が大量に行き交う世界になってもおかしくない。要は、『魔王の魔道具』の材料となる長寿モンスターの魔石の数だけ、そういう移動砦的な飛行機が作成できる」


「ははは・・・輸送力もだが、単純に戦力としても、大量の移動砦とあの高速輸送艇の航空戦力があれば、世界を席巻できるだろうな。実際にそれをするかどうかは別として」


「だから、長寿モンスターの魔石ハントは重要だと思うんだけど」


「最優先じゃないか! 国力イコール長寿モンスターの魔石の保有数と言ってもいいくらいの世の中にならないか? それは」


「でしょ? だけどさ、『魔王の魔道具』が造れるような長寿モンスターは人類未踏の地のさらに奥地にしかいない。だから、ハントは結構難しい。でも、うちの移動砦があれば何とかなる」


実際、高速輸送艇でも何とかなるが、おそらく効率が全く違うと思う。


「うう~ん。日本人帰還事業から変なところに話が跳んだわね」


「うん。だけどさ、最優先事項が何かってことは分かったでしょ?」


「ええ。長寿モンスターの魔石ハントね」


「長寿モンスターの魔石の価値は、マ国もラメヒー王国も分かっている。おそらくエンパイアもリン国も。マ国はもうハントを始めているだろうし、ラメヒー王国があの移動砦を欲しがったのもそこ。この国には高く飛べる移動砦は無かった。だから険しい山は越えられなかった。でも、アレは山を越えることができる」


「な・・・あの時、所有を主張しておけば良かった」


「いや、欲をかいたら駄目だったと思いますよ? 国に目を付けられた可能性がありますね。アレはアレで正解だと思う。と、言うわけで、長寿モンスターハントはこれから競争になるし、価格も高騰する。だから、さっさと魔石ハントに行きたいわけで」


移動砦の話は俺が言うなよ、という話なんだけど、俺はマ国がバックに居てくれるから移動砦あんなものを保有できている。


だが、少し懸念もある。俺が長寿モンスターの魔石を集めまくったら、一体どうなるか、ということ。



このリスクをどうにかして分散したい。だけど、まずは魔石を集めてからかなぁ~とか考えているけど。


「なるほど。あらためて、その魔石ハント。是非冒険者ギルドにも協力させてくれ」


「分かりました。この辺の利権、日本人も食い込んでおいた方がいいと思うんです」


「そうだな。それが交渉の武器になる。手助けは何だってやる」


「ふう~。日本人帰還以外にも、面白くなりそうね」


徳済さん、楽しそうだ。


そんなこんなで、会議は終了。

お昼御飯になった。

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