・碧希 拓海SIDE

 自分の不甲斐なさをここまで責めたのは、自分が過剰強化体質者である事が判明した時以来だ。あの時は本当に、世界が滅亡したような絶望感だった。ある程度まとまった貯金はあったが、それで一生生活出来るわけがない。しかし俺は、自分で稼ぐ手段を奪われた。REDGの発展でPCゲームが衰退するのは、もはや時間の問題だった。だから潔く諦めて、別の生きる手段を探した。

 では、改めて考える。もし俺が過剰強化体質者でなければ、今の状況を解決する事が出来るだろうか? 頼慈が前を向いて進んでいくために『戦車』を倒し、梟が犠牲になる事なく幸せの森の運営を続ける。答えはわかり切っている。無理だ。

 そもそも、互いの想いが正面からぶつかり合っている。どちらかを取れば、どちらかを捨てるしかない。唯一解決できる方法として一億円用意する、という手段があるが、今すぐ用意するのは不可能だ。俺が過剰強化体質者でなかったとしても、昨日今日でいきなり用意できるような金額ではない。とはいえ、事前に言われていたとしても、相当厳しいだろう。

 それでも。

 それでも、何か手はないのか?

 何もできないなんて、何もしないなんて、出来るはずがない。

 昨日の夜から、そして今日の授業中ずっと、そんな事ばかり考えて、それでも妙案が思いつかなくて、ただただ無駄に時間を浪費していた。気づけばもう放課後で、もう教室には梟の姿はない。今日は梟どころか、頼慈、そもそも学校の誰一人として、口を聞いていなかった。あいつは、俺の幼馴染は、今晩も昨夜と同様に、『戦車』を駆ってSWOWをプレイするのだろう。自分の視力と引き換えに、幸せの森を、家族を守るのだろう。

「……どうした? 随分酷い顔をしているぞ」

「……碧希くん程じゃないわ」

 誰もいなくなった教室で、互いに目の下にクマを作った俺たちは軽口をたたき合う。四月当初には多少残っていた互いの遠慮は、もはや欠片も存在していなかった。それ以上に、遠慮しながら話をするには、事情が変わり過ぎている。それこそ、軽口ぐらい言わなければ、やっていられないぐらいだ。

 昨日の今日だが、俺たちはこれから、SWOWに対してどう向き合うかを決める話し合いをする。急ぐのは互いに抱えるには重すぎるという理由と、それ以上に梟の体調があるからだ。

 下手に結論を先延ばしにして、その間に梟の目が見えなくなって後悔するような事は、俺も頼慈も望んでいない。それが昨晩唯一二人で合意した内容で、それ以外の事は、今から話をする。

 教室の一番前の席に座る俺の後ろに、頼慈は回る。空席となっている俺の後ろの席に腰を下ろし、頼慈は多少の痛みを含みながらも、それでも毅然とした態度でこう切り出した。

「私は、私たちは戦うわ」

「……本気か?」

 俺は思わず、後ろに振り返る。

「今更、聞くの?」

 苦みを含んだ笑みを、頼慈が浮かべる。

「他のメンバーと話し合った結果よ。やっぱり、ルドウィッグの事を、私は無視できない。そのままにしておけない。そのままにして、これから先生きていけないわ」

「……何を犠牲にしても、か?」

「何もしなければ、梟ちゃんは失明して、私は、私たちは、この先欝々とした気持ちを抱えて生きていかないといけないんだもの。これも、立派な犠牲よ。それに、施設が潰れても、直ぐに死んじゃうわけじゃないんでしょ?」

「……それはそうかもしれないが。いや、お前、割り切り凄いな」

 心の底からそう思う。しかし頼慈は、心外だ、という様な表情を浮かべた。

「何も勝算なく言っているわけじゃないわ。『戦車』に勝てば、賞金が出るもの」

「……フラッグを取れば、五百万。『戦車』を倒せば、一千万、か」

「そうよ。と、言っても、『戦車』に勝つ方法は、今の所何も思い浮かんでないんだけどね」

 頼慈は俺の言葉に頷いた。頷く頼慈から、俺は僅かに視線を逸らす。『戦車』相手という事であれば、討伐出来るかもしれない。そういう方法は、既に、俺の中にはあった。それは過去に頼慈が『戦車』に挑んだ結果から予測したもので、『戦車』のプレイヤーが判明した後、頼慈に選別として案だけ伝える予定だったのだ。もちろん、俺が考えた案が確実に成功する保証もないが、SWOWのゲーム特性と、江戸川区という立地、更にそこに頼慈の過去データからの予測があれば、ある程度『戦車』相手でも善戦出来ると踏んでいた。

 だが、それはもちろん『戦車』のプレイヤーが梟と判明する前で、あいつが背負っている物を知る前の話。特に、頼慈たちが梟と全面対決をするつもりという事もあり、俺は迂闊にこの情報を話す事が出来なくなる。

 顔を伏せた俺を気にした様子もなく、頼慈は話を続けていく。

「だから、当面私たちは『戦車』のフラッグを狙うつもりよ。そう簡単には行かないでしょうけど、賞金の五百万円に、私たちのポイントを全てお金に帰れば、そこそこまとまった金額になるわ」

「……待て。私たちの、ポイント?」

「ええ、そうよ。私の話をまだ聞いてくれる、元ルドウィッグのメンバーに話をしたの。『戦車』を倒せれば、皆引退して、ポイントも私に預けてくれるって言ってるわ。ぎりぎり、一千万円に届くぐらい? かしら」

「お前、梟の事を他の奴らに話したのかっ!」

 俺は思わず席を立ちあがり、大声で詰め寄ろうとした所を、ギリギリで声の大きさも、頼慈へ掴みかかろうとするのも堪える。

 頼慈は慌てた様に、俺の懸念を払しょくする様に、両手をこちらに向けて振った。

「そんな! 流石にそんなことしないわよっ! 例えば、例えば『戦車』に勝てたら、って話をしただけよ」

「……なら、実際にポイントを分けてもらえるかは、疑問だな」

 あくまで口約束の範疇だ。皆で塵積で集めた五百万円に届くポイントをいざ自分以外の誰かに譲渡しなければならないとなった時、それこそ百万円であっても、一万円であっても、人は容易く意見を変える。金というのは、そういうシビアなもので、俺も上位ランカーだった時に、同じような話で少しだけ人間不信に陥った事があった。

 金は、人を変える。

 それこそ昨日、梟が俺に詰め寄ったように。

 しかし、自分の仲間を信じてもらえなかったからか、頼慈は俺の意見に不満そうだった。

「そんな事ないわよ! ちゃんと皆、リーダーの私のいう事を聞いてくれるわ。捻くれてる、碧希くんとは違うもの」

「誰が捻くれてる、だ。それに、元リーダーなんだろ?」

「……そういう所よ。碧希くん、そういう風に人の揚げ足ばっか取ってると、モテないわよ」

「別にいいさ。数撃ち当てるというより、惚れた相手一人と思いが通じれば」

「でも、モテないと、そもそも惚れた相手からも好かれないんじゃないのかしら? 他の人に好かれないのに、自分の事だけ好きになってくれる人って、それって相手に裏がありそうじゃない?」

 痛い所を突かれ、俺は少し黙り込む。確かに、頼慈のいう事も一理ある。

 しかし、それは今話の本筋ではない。頼慈は更に、俺に切り込んでくる。

「碧希くんなら、一千万円を元手に、一億円まで増やせない?」

「……は?」

 口を半開きにしながらも、俺は頼慈が何を言いたいのか理解していた。

「株に投資をしろって? それで俺に、幸せの森の出資者になれって言ってるのか?」

「……難しい?」

「相当な」

 無茶言うなよ、と続けながら、俺は頼慈に話しかける。

「元手が一千万あっても、一億だぞ? 十倍に増やすのは相当難しいし、一か八かで株に突っ込んでも、失敗したら一瞬でなくなる。上手く増やせたとしても、税金で二割は持っていかれるよ」

「そんなに!」

「稼げば稼ぐだけ取られるんだ」

「……嘘でしょ」

 それが本当だったら、そしてそんなに簡単に金が増やせるなら、もっと投資をしている人が増えてもいいはずだ。そして誰も働かなくなる。そうならないのは、それなりの理由があるからだ。

 肩をすくめる俺の反応が気に入らなかったのか、頼慈は不機嫌そうに俺の顔を睨む。

「じゃあ、碧希くんはどうすればいいと思うのよっ!」

「……俺は、梟の自由にさせてやろうと思っている」

「そんなっ!」

 頼慈が俺を非難し、その瞳に軽蔑の色が混じった。

「梟ちゃんの目が見えなくなってもいいっていうのっ!」

「いいわけあるかっ!」

 互いに顔を突き合わせ、小声で罵りあう。

「梟ちゃんの目が見えなくなったら、他の子供が犠牲になるのよ? それでもいいの?」

「……梟以外の子は、まだ小学生だ。引き取り手や、他の施設に入れる可能性はある。幸せの森がなくなっても、生きていける可能性は高い」

「じゃあ、施設で働く職員さんは?」

「それこそ、他の施設で働けるだろ。児童養護施設に拘らなければ、他でも働きようがある」

「じゃあ、じゃあ、目が見えなくなった梟ちゃんはどうなるのよっ!」

「……俺が引き取る」

 頼慈が、信じられないという目で俺を見つめている。その視線は、先ほどよりも強い非難と軽蔑の色があった。それでも、俺はそれで構わないと思う。

 とどのつまり、俺は梟以外どうでもいいのだ。幸せの森に対して、俺は強い思い入れはない。唯一家族と思える、梟の事さえどうにかなれば、俺はそれでいい。

「梟は嫌がるかもしれないが、あいつが独り立ち出来るまで、俺がサポートする」

「……たぶん、梟ちゃんは嫌がらないと思うけど。でも、お金はどうするの?」

「それこそ、一千万ぐらいの貯金はある。二人で暮らすなら生活は今まで以上に切り詰めないといけないが、生活出来ないわけじゃない」

「なら、それなら碧希くんは、私の、私たちの想いはどうでもいいっていうのっ!」

 頼慈の瞳に射抜かれ、俺は息が詰まる。そう言われる事は、想定していた。しかし、苦し紛れの答えしか、今の俺には返せない。

「……梟がプレイヤーじゃなくなった後に、『戦車』を倒せばいい。そうすれば、お前の目的も果たせるだろ?」

「果たせないわよっ!」

 頼慈の潤んだ目が、俺を更に責め立てる。

「碧希くんも、わかってるでしょ? 碧希くんなら、わかるでしょ? 私の、私たちのチームを、ルドウィッグのメンバーをバラバラにしたのは、今の『戦車』。梟ちゃんなのよ?」

 そうだ。その反論も想定していた。『戦車』のプレイヤーが変わった事を知らなければ、変わるような状況だと頼慈が知らないのであれば、こいつは何も気にせず『戦車』を追い続けただろう。でも、そうではないのだ。彼女の大切なものを、家族を、家を木っ端の如く四散させたのは、他でもない、梟なのだ。

 だから頼慈は、梟じゃなければ、ダメなのだ。

 梟の『戦車』じゃなければ、彼女の想いは遂げられない。

 だから、ここからは平行線だ。

「じゃあ、頼慈はどうする?」

「……言ったでしょ? 私は、梟ちゃんと戦う」

「勝算はないんだろ?」

「それなら、碧希くんが言った方法もそうじゃない。梟ちゃんじゃなくなっても、中の人が変わっても、『戦車』は強力な特別区管理者なのよ? ダメージもまともに通らない相手に、そんな相手に、どうやって勝てって言うの?」

 それは、と言いかけて、遅まきながら、俺は自らの失敗に顔を歪める。頼慈は俺の表情から、俺が『戦車』と戦う方法を持っている事に感づいていた。

「……あるんだ、方法」

「……」

「黙ってても、わかるよ。もう、一年以上だよ? 一年生の時から、ずっと私、碧希くんの事追いかけて来たんだよ?」

 優しさが少しだけ含まれるその台詞が、今の俺には何より辛かった。何せ、頼慈のその台詞は、逆説的に、俺が一年間頼慈に追い回された、一緒に居た事を意味しているから。だから、次に頼慈が何を言うのか、想像が出来ていた。

 そして想像通り、その言葉が俺を刺し貫く。

「……最っ低」

 もはや軽蔑の色しか含んでいない。どれだけ歯噛みしても、どれだけ言葉を紡いだとしても、頼慈の目で語るその非難は正当なもので、そして俺はまさにその通りの、最低な人間だった。

「私は、もう大切な人をなくしたくないの。それはルドウィッグの事だけじゃなくて、梟ちゃんの事も、そうなんだよ?」

「……」

「……少しでも希望があるなら、可能性があるなら、私はそれに賭けたいし、賭けるべきだと思う。欲しいものを両方得られるわけじゃないし、そんなに現実は甘くないのはわかってる。でも、その可能性を前に、何もしないのはおかしいよ、碧希くんっ!」

 頼慈の正論が、俺を完膚なきまでに打ちのめした。それでも、俺は頼慈の言葉に応えず、無言でただ俯いている。頼慈の言う事は正しい。可能性があるなら、賭けるべきだ。でも、その可能性は、頼慈が梟を倒し(頼慈の想いを遂げ)、梟の家族を守る(梟の想いを遂げる)、その両方をやり切るのは、余りにも無謀すぎる。頼慈の方法では、金を前にした人間の醜悪まで計算に入れていないし、金を用意できても、その先の未来が見えない。

『戦車』を討伐するか、陣地を奪った時、そのチームで生き残っているプレイヤーに、その金額が均等に割り振られるのが、SWOWのルールだ。

 例えばチームが五人いて、百万円自分の口座に振り込まれたら、その百万円を見ず知らずの児童養護施設にいる女子高校生のために使おうと、本気で思う人はどれぐらいいるだろう? 頼慈は自分の集めたメンバーの事を信じている。でも、それでも尚、人の心は変わるのだ。『戦車』を倒す前に、たまたまメンバーの誰かが借金をしていたとしたらどうだろう? 俺はその人が、確実に自分の借金返済のために、賞金を使うと予想する。もっと言えば、他のメンバーの大切な人が借金を追っていたのであれば、そのメンバーは、自分の大切な人にその賞金を使うだろう。

 そう、今頼慈がそうしようとしているように。

 だからきっと、頼慈が『戦車』の討伐が成功したとしても、他のメンバーから集めら獲る金額は、せいぜい二、三百万円ほどなのではないか? それぐらい集まればいい方だと、俺は踏んでいる。そしてその試算が、頼慈とどれだけ会話しても平行線になると、わかっていた。

 だから俺はこれ以上何も言わないし、頼慈の蔑視も受け入れる。俺の金に対する偏見も、相当なものだと思うから。

 結局、頼慈とは意見が合わず、怒れる少女が先に教室から出ていった所で、今日の話し合いは幕を閉じた。俺ももう少し相手の理解を得られる様な言い方が出来ないものかと思うが、どうにもそういう事は不得手で仕方がない。自分の不甲斐なさを溜息でごまかしてみようにも、それも上手くはいかず、俺も帰宅するため教室を出る事にした。

「おやおや? そこにいるのは、名前も知らない先輩ではありませんか?」

 下駄箱でそう呼びかけられて顔を上げると、車椅子の一年生の姿を、俺の目が捉える。後輩は眉尻を少し下げ、同じように少しだけ口角を動かした。

「そこの名前も知らない先輩に、この困っている名前も知らない後輩を助ける権利を上げましょう。さぁ、下駄箱の段差を降りるのを、助けてください!」

「いい性格してるよ、お前」

 苦笑いを浮かべて、俺は車椅子の後輩を手助けしてやる。

「クラスの同級生に見つかって、変な噂を立てられるのが嫌だったんじゃないのか?」

「その不安は、名前も知らない先輩とは、別の名前も知らない先輩と会話して、払拭しましたっ!」

「……どういう事なんだよ」

「いやはや、実はですね――」

 そう言って、名前も知らない後輩は、その時の話を俺にしてくれる。その話を聞いて、俺の中で、何かが繋がり始めた。

「……なぁ、車椅子って、簡単に借りれたりするもんなのか?」

「そうですねぇ、名前も知らない先輩。病院では普通に借りられますし、レンタルショップとかでも、普通に千円ちょっとで借りられたりしますよ?」

 その言葉に、朧気ながら浮かび、繋がりそうになっていた点と点が、明確な実線となる。俺は自販機でペットボトルの水を買うと、嫌がる名前も知らない後輩に、それを押し付けた。

「いや、それは受け取れないですよ先輩! それは流石に借りになりますからっ!」

「お前の判定基準がいまいちわからんが、いいから受け取っておけ。俺は今、お前から借りを受けたんだ」

「……そうですか? それでは、遠慮なく」

 渋っていた表情が嘘の様にホクホク顔になった名前も知らない後輩が、自分で車椅子を動かして去っていく。それを横目で見送りながら、俺はREDGを起動し、先ほど仲違いした頼慈に電話を掛けた。

 正直、勝算は頼慈が語った内容と大差はない。そして何より、頼慈が最低と言った教室の俺より、今の俺が思いついた方法は、それより更に最低最悪で、その上最凶のやり方だ。普段の俺なら、こんな方法絶対に取りはしないだろう。こんなに陰湿で、醜悪で、穢い方法は、決して取りはしなかったろう。こんなに不甲斐なく、情けない俺の性質と体質を棚に上げ、上手くいったとしても、これから先、どの面下げて頼慈と梟に会えばいいのかわからない。俺の高校生活は絶望的で、失望的で、絶念的で、それに加えて銷魂的なものになるだろう。

 だが。

 それでも。

 しかし、それでも。

 何もしないなんて、出来るはずがない。

 何もしないなんて、出来ようはずがない。

 それこそ頼慈が言った通り、少しでも希望があるなら、可能性があるなら、賭けに出るべきだと俺は思ったのだ。思ってしまったのだ。

 何も出来ない側の俺が。

 何かをしようとしているお前たちに対して。絶望的な状況のお前たちに対して。失望的な状況のお前たちに対して。絶念的なお前たちに対して。それどころか銷魂的なお前たちに対して。

 だがしかし、それでも何かを成し遂げようとしているお前たちに対して。

 何も成せない、何も出来ない俺が、それを出来る様に、成し遂げられるように、何もかも諦める必要がないと、断念する必要がないと、そう言ってやろうと、どうしよう程もない程に、思ってしまったのだ。

 無視されるかもとは思ったが、数コール目で、頼慈の声が聞こえてくる。

《……何?》

 だから、それ故、それ故に。

 俺は、言ってやる。遅まきながらも、言ってやる。

「俺がお前らの欲張り、叶えてやるよ」

 言った。言った。言ってやった。

 さぁ、もう後戻りは出来ない。出来るわけがない。そして、その必要すら感じない。

 だから後は、行くだけだ。

 頼慈の想いも。

 梟の想いも。

 諦めないお前らの想いを。

 出来ない俺が、叶えてやる。

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