幽霊少女の一人口
七星北斗(化物)
プロローグ 私の話を聞いてください。
旧校舎にはお化けが出る。
生徒だけではなく、教師の間でも噂は広がっている。
霊感のある僕が、肝試しで旧校舎へ足を踏み入れた。それだけで鳥肌が凄い。
ここヤバイ!
絶対何かいる?
一階はそれほどではないが、二階の空気は危険だ。
僕たちは、入り口から下駄箱へ移動した。
一階から順番に部屋を探索する。しかし、特に何かが起きることはなかった。
一階を調べ終わると、肝試しメンバーである四人の中の二人が、物足りないと言い出した。
止めたが、結局は二階に上がることに。
ガクガクブルブル。
本能的にわかる、奥の部屋はヤバイ。
奥の部屋に近づく度に、体の震えが止まらない。
ってか、何か声が聞こえない?
これは駄洒落?
「隣の家に囲いが出来たんだってな」
「へえ」
「かっこいー」
「……」
奥の部屋を開けると、どうやら図書館のようだ。
辺りを見渡すと、部屋の中央が光っていて、そこには花柄模様の着物を身に付けた少女がいた……?
「ギャー」
「キャー」
三人は、僕を置き去りにして逃げた。
うん、僕には霊感があるから、この少女が人間に見えるけど、霊感の無いみんなには、恐ろしい何かに見えているんだろう。
着物姿の少女は、窓のカーテンで身を隠しながら震えている。
「人類みな兄弟、怖くないよ」
「ホントに怖くない?」
よし、食いついた。
「怖くないよー、安心して」
幽霊少女は、カーテンから顔を出すと、問いかけた。
「私のお話、聞いてくれるの?」
「え!?……それで成仏してくれるなら(汗)」
幽霊少女の一人口 七星北斗(化物) @sitiseihokuto
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