第256話 想定より多い

 早速俺達はエルフの女性達が暮らす場所へ戻った。


 目に付いたのは犠牲となったメタボの惨状だ。

 もうそこにはメタボの面影はない。

 僅か数日の間に何が起こったのか?という程メタボがメタボで亡くなった・・・・・。いや無くなった。


 すっかり引き締まった体つきになって、細マッチョというのが相応しい姿になっていた。

 だが床に拘束され、一寸見てはいけないようなエルフの女性達に蹂躙されていたが。

 尤も俺は既にヤーナと結婚し、女性の裸は見慣れている。


 だが別の女性の裸というのもこれがまた・・・・ぎゃあああ!!!目が、目があああああ!!!!

 何か以前にもあったような気もしないが、どっかの大佐宜しくどうした事か目が見えなくなった。

「クーンは私だけ見ればいいのよ。」

 ヤーナは出産しても見事なプロポーションと保っていた。

 だが、それはそれ、これはこれ・・・・・ぐ!こ、今度は息が?

「私だけ見ていればいいのよ?」

 俺は激しくうなずいた。

 眼は相変わらず見えないが、それはヤーナに抱きかかえられているからだ。

 因みに息が出来なかったのはヤーナの一部に俺の顔が・・・・

 まあそんな訳で夫婦の中は相変わらずだ。


 ポチは上手く乗り物を地面に置いてくれ、早速ニールスにいとフスタさんがエルフの女性達を乗り物の所へ連れて来てくれている。

 どうした事か素直に従っている。

 そしてこの時俺は間違いに気が付いた。

 子供の数を想定していなかったのだ。

 それぞれ大人のエルフが子供を抱きかかえて乗ってもらえばいい、そう思っていたんだが、1人で4人程連れてくる女性がいたのに驚いた。

 メタボ・・・・もう細マッチョか・・・・一体どれだけ搾り取られたんだよ!

「5人目が産まれるといいのだけど。」

 乗りながらそう言っていた。

 こうなると本当にどっちが悪いのかわからなくなる。早い所世界樹のある場所へ連れて行こう。


 念のため俺が領地へ持ち込んだ世界樹、その枝を折って持って来ている。

 普通は折れないものだが、何故か折っても問題ない場所が分かる。

 そして折った。折ったと言うか取れた感じだな。

 これは2つある。

 ひとつはニールスにいに持たせてある。

 当然もう一つは俺だ。

 こうしておけば暴走したエルフから俺の貞操は守られるらしい。

 一寸暴徒と化したエルフと色々と・・・・おっと、これ以上考えるのは危険だ。また窒息したくはないからな。まあ幸せな窒息なんだが。

 200人どころか子供を含めると総勢500名以上いる気もするが、別に座っていなくても何とかなる。


 全員何とか乗ったのを確認し、ポチにゆっくりと持ち上げてもらった。

 何とかなりそうだ。


 その後俺の造った乗り物は世界樹のある場所まで何の問題もなく500名以上を運ぶ事が出来た。

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