第194話 なんでもありの世界樹

 世界樹って想像していたのとなんか違う!


 それとも俺の世界樹に対する認識が間違っていたのか?

 俺は問いたい!


 え?誰にだって?

 誰にだろうな・・・・?


 俺、疲れたのか?

「きっと憑かれちゃった・・・・・・・のよ。」

 ヤーナの指摘に成程納得だ。


「そうか、俺は憑かれちゃったのか・・・・何に?」

「さあ?世界樹の何かじゃない?」

「何かって何だよ?」

「・・・・世界樹に聞けばいいじゃない。」

 そうか、世界樹に聞けばいいのか。ヤーナは賢いな。


 俺はどうかしていたんだ。

 樹に話しかけて返事があるはずないじゃないか?

 普通はそう思うよな?


 だが俺は、どうした訳かつい世界樹に話しかけてしまった。我ながら阿呆だよな・・・・


「なあ、俺の声が聞こえるか?あんたをどう呼べばいい?世界樹って聞いているから世界樹でいいのか?」


【なんじゃ我に話しかける強者は。人間に話しかけられるとはずいぶんと久しぶりじゃな。それに世界樹とはそこにおるエルフ共が勝手に名付けたのじゃが、我は別にどう呼ばれようと気にしておらぬ。】


 ・・・・樹が返事をしたよ。俺、矢張りどうにかなっていたんだは、ははは・・・・


「それはご丁寧にどうも。なあ、あんたって何者なんだ?」

【ん?其の方昨日神界に言ったであろう?そこで手にした《カタログ》があろう?そこの18ページを見よ。それが我の本体じゃ。】


「うん?何で神界・・・あれが神界なのか?そこに行った事を何で知っている?」

【我等は元々神に仕える存在じゃった。出自は天界じゃな。ほれそのページに載っておろう、その天使が我じゃな。そして他にも衣類を預かっておろう?それらも出しておいてくれぬか?】


 そういえばまたあっちに行って、そこで使ってやろうと思っていたんだよな。

 じゃあどうする?今使う?


「クーンさっきから何1人でぶつぶつ言っているのよ?」

 いかん、ヤーナが居たんだった。これ話したら変な人と思われないかな?

【今更じゃと思うがな。】


 余計なお世話だ!


「実は例によってカクカクジカジカなんだよ。」

「相変わらず便利な言葉ね。で、その本に記載している・・・・18ページにあるわね、彼女が世界樹の正体なの?で、次に記載している衣類は・・・・あるわね。」


 そうなんだ。19ページから23ページに、彼女が着ている姿を移した写真が載っているんだよな。


 そしてその衣類は全て箱の中。

 よし、呼んでやろう!読めばいいのか?

【そうじゃ。※《魔法少女マジカル木の葉》とは我の事なのじゃ!】


 ※ 注:もし既存の名前でしたら変更いたします。一応それっぽい名前はありますが、この名前は検索で引っかかりませんでしたので、一応オリジナルになると思っています。


「魔法少女マジカル木の葉だと?魔法少女マジカル天使とか、魔法少女エンジェル木の葉じゃなくてか?」

【我を何だと思うておるのじゃ?】

「世界樹?」

【・・・・我は世界樹を管理しておるにすぎぬ。さあはようせい!】


 俺は意味不明ながらもこいつを呼び出した。

 何故か呼び出そうと思うと頭の中にどうしたらいいのかわかったというか入り込んだというのか、とにかく呼び出せた・・・・


「きゃあ!クーン裸の女性が現れたわよ!何よこれ!」

「お!久方ぶりの現世じゃな。何百年ぶりかのう?クーンとやら、それにヤーナといったか?そこの箱に入っておる衣類をくれぬかの?」

 ヤーナは俺に目つぶしをかました後、マジカル何某に衣類を渡したようだ。

 何で目つぶしなんだよ!


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