第192話 使用している素材が意外だった
「こちらの製造工程に興味がおありですか?」
俺はついつい見入ってしまっていたようだ。
カルラという少女に声を掛けられるまで気が付かなかった。
「ああ、何ていうかこの世界にあってはならない製造方法じゃねえかと思ったんだよな。」
「そうですかあ?ごくごく一般的な
・・・・5D?
3Dを飛び越え4Dじゃなく5D?
やはりオーバーテクノロジーだったか!
「・・・・エルフの世界では5次元を当たり前と捉えるのか?」
「え?ちょっとクーン様が仰る意味が分かりませんわ。通常11次元までを扱っていますから、5次元なんて・・・・ねえ?」
・・・・ねえと言われても困る。
まあ今は一旦置いておこう。
それよりも素材だ。
一体何を素材にしているんだ?
俺は再び小さな部品を見たが・・・・残念ながら俺には鑑定が無いからさっぱりわからなかった。
ここで扱っているのは、これらオーバーテクノロジーで生み出された特殊な素材なんだろうな。
そう思ったのだが、返ってきた答えは意外だった。
「え?素材ですか?大したものは使っていませんわ。世界樹の
・・・・何?
今、地下から採掘した土を使っていると言った?
つまりあの通信機?も土からできているって事か?
それに何だか単位があれだな?
ナ▼シカか?
あれは風の谷だが、ここは世界樹だ。
属性は全く違うのだが、大丈夫か?
・・・・
・・・
・・
・
俺はこの後加工する前の土を見せてもらった。確かに地下から採掘した【土】だった。
但し、その成分は多岐に渡り、単なる土ではない事に気が付く・・・・鑑定持ちだったら、だ。
何度も言うが俺は鑑定持ちではない。
但し【土】そのものは俺の独壇場だ!
俺はスキルを用いて色々やってみようとしたが・・・・想いっきり怒られた。
「この土はわざわざ世界樹の下から採掘したのですから、勝手なおいたはいけませんわ!」
何故俺がスキルを使おうとしたのがバレたんだ?
「クーン様がスキルを使おうとすれば、土が騒ぐのでバレバレですわ。」
成程、よく見ると土の一部が光り輝いているぜ!
そういった土が混じっているのか?
まあ何にせよ、世界樹の下から採掘する事に意味があるのか、単に世界樹の下に貴重な成分を含入している土があったのか・・・・
何にしろ、世界樹というのはやはり俺には理解できない代物だったって事だな。
因みにヤーナはずっとディアナさんと喋っていた。
しかも時々こちらを見ているんだよなあ。
俺の事を話題にしていたのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます