第125話 新たな魔族の襲撃に備える

 魔族の襲撃。

 何とか全滅させたが、結局何が目的でこんな場所を襲撃したのかは、結局わからずじまい。


 また襲撃があるかもしれず、しかしそう簡単にはこの場を移動できない。


 移動したとして寝泊まりできる場所が無いのだ。

 食料や水は運べば何とかなる。

 ただし寝る場所は、向かった先に無ければどうにもならない。


 なのでここは魔族がやってきそうな場所を中心に、壁を設ける事にした!そう俺が勝手に決めたんだよ!


 と言うより俺にはそれしかない!


 今回は魔力切れを起こさないよう、ばっちり対策もしてある!

 ポーションを用意してあるんだ。

 それにヤーナが傍に居てくれるしな。

「あ、危なくなったら、く、口移しで魔力を分けてあげるから、好きなようにしなさいよ!!」


 ヤーナをツンデレ認定しちゃったから、どうにも表情が緩んでしまう。

「な、何よ!」

 うー、駄目だこういうふうに見てしまうと、ヤーナがものすごく可愛く感じてしまう!

「すまんヤーナ、頼りにしているぜ!」

「わ、わかればいいのよ!ほらさっさとする!!」

 そう言いつつ手を握ってくれているヤーナ。

 俺はツンデレに関して、思った以上に弱かった。


 そして俺は【土】で壁を一気に作っていく。


 そして魔力が枯渇しそうになる。

「ストップ!ほら・・・・」


 俺はヤーナから魔力を分けてもらった。

「何だか力が湧いてくる!俺はまだまだいける!」

「ねえクーン、その言葉何とかならない?何故か言っちゃダメ発言な気がするのよね。」


 これはそう、【フラグ】と言う奴だ。

 まあそんなフラグは最初からなかったのか、俺はやり遂げた。


 そして・・・・強烈に腹が減った!

 それと、下品な話だが猛烈に腹の調子が悪くなった。

 ポーションの飲み過ぎだな。

 そのせいで、何度トイレのお世話になった事か。


 まあ、あんなのは簡単に作れるからな。

 但しウォシュレットは持って来た。それも結構な数をだ。

【空気草】などを用意しないといけないから、あれだけはすぐには用意できないんだよ。


 しかし変だな。何か繰り返してる気がする。

 所謂デジャブか?


 注:単に昨日と同じような事をしているだけです。


 俺が壁を作っている間に、わんこ部隊は肉を調達してくれたようだ。

 ついでに?マースはここに居る人の為に魔獣をテイムしに行ってくれたようだ。


 其れなりに強い魔獣を何体かテイムできたとか。


 滅んだ領地に戻るにしろ、ここを強化しておいて準備をしないとな。


 それと食事だ。

 肉は先程わんこフェンリル部隊が狩ってきたのがあるから結構ある。

 問題は野菜だ。

 畑の数が足りないので野菜が殆ど無い。

 ではどうすれば?

 森の中で野草やら木に生っている実を収穫する事になる。

 幸い領地から逃げた面々の殆どは農民で、それなりの人数が元冒険者らしい。

 森に詳しい人もいるので、食事事情はこんな時でも充実していた。

 食べた後、俺は眠くなったので寝た。

 気が付けば明るくなっていて、朝だった。


 さて、俺達がここに何時までも留まるのは難しい。

 戻る前に滅んだ領地を見ておいて、可能であれば暮らす場所を確保しておきたい。


 聞けば徒歩で2週間ほどで着くのだとか。

 従魔に騎乗するとか、天馬に台を曳かせれば半日で着きそうな距離。

 一旦人を募って向かってみるか。






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