第3話「世界一」
私は学生になり、専門学校の寮に入った
HANAは7-8歳だった
たまにしか帰れなくなり、素っ気なくもなった
散歩も行きたがってたのに
「後で、今は忙しいから」って連れていかなかった
ドッグランにも連れていかなくなった
シャンプーするのもめんどくさいって思ってた
クーンクーン
HANAは嘔吐するようになった
クーンクーンをうるさいと思ってしまったこともある
なんでそこに吐くの!って思ったこともある
けどすぐ、後悔した
病院へ連れていったら
乳がん、子宮蓄膿症 診断されて 手術になった
HANAがいない日、HANAが手術の日
生きた心地がしなかった
ずっと心配だった、心配過ぎて泣き続けた
自分を恨んだ
HANAが帰ってこなかったらどうしよってずっと思ってた
HANAは頑張ってくれた
傷を残して戦って帰ってきてくれた
私の元へ元気に帰ってきてくれた
私は誓った
「あなたは私の世界一の宝!守り続ける!」
ねぇ、HANA
あなたはすごく辛かったよね?
助けてって泣いたんだよね?悲しかったよね?
迷惑かけないようなところを選んで
隅の方で嘔吐したんだよね?
あなたはきっとこう言うよね
「辛かったし、悲しかったけど、頑張ったよ!」って
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