SCPの力を吸収して最強の俺は、世界中のSCPの王となる

@12{アイニ}

SCP-0A0 SCP-564219【元:香河 倭】

 今から話すのは、SCP-564219となったある男性の話だ。

 マイケル・トミー準報道記者が取材して、まとめたメモの一部とSCP-564219の肉声だ。

##########

 西暦20██年11月██日、香河かがわまさし当時年齢は20歳だった。

 SCPとなる時、██県のとある山麓さんろくに友人と一緒に来ていたらしい。

「××、ここで宝探しして行こうぜ」

「なぁ、ダメだって・・・。ここ、SCPが出るらしいじゃン」

「平気だって!SCPなんか、作り話だよ!」

 彼は確かにそんなことを言ってしまったと涙を流して言っていた、「あの時、やめていれば俺はSCP-564219になんてなって居なかった。あの時の俺を止めに行きたい」と。

 それから、皮膚が赤く光りながらも話を続けてくれた。

「何も居ないな・・・お?」

「帰えろ、暗くなってきたし!」

「あ、ああ」

 そこまで言って、不意ふいに黙り込んだ。

 私はその時の肉声を、SCP-564219と対峙した部屋の机上きじょうに置きっぱなしにしている。

{本当ニ、アノ時ニ 引きかえしていれば ヨカッタ。不思議ナ 光ニ興味ヲ 持った 俺ハ}

 録音機に録音された音声からは、彼の声が今も残されている。その声色は、タンが絡んでいるような声色で、時折しわがれた声や幼児の声などがランダムで聞こえてくる。それに、たまにだがはっきりと聞こえる日本語で喋る事や、片言で喋っているのが分かる。

 その後、友人を先に帰したSCP-564219はSCP-506-JPとSCP-402-JP、SCP-109-JPと遭遇したらしいが、なぜか記憶が無くその場に横たわっていた。

##########

 その後、私はSCP-564219に3文字の数字███を言ってしまった。言うのを止めていれば、無惨むざんに切り裂かれて椅子に座っている自分の身体を見なかったのかもしれない。

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