三人の視点から描かれる重めの人間ドラマに引き込まれました。よくある三角関係モノではなく、ああこうなってしまうのかと常に予期せぬ展開が待ち受けていて、とても面白かったです。各キャラの一人称で紡がれていることで、それぞれの黒い感情がダイレクトに伝わってきました。貴族社会や文化についての勉強にもなりました。
パトリツァは多少改心して、今後の人生を慈善活動などに従事して贖罪的なことするのかな~と思ったらまさかの悲しい最期でした。魂の救いみたいなものはあったので、わずかに安堵しました。あそこまで突き抜けて「嫌な女」だと、読者としてヘイトを抱くどころか同情的になってしまう…というのは新しい気付きでした。彼女を本気で叱って矯正し、愛してくれる人がいればよかったのでしょうね。
素晴らしい作品をありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます((ヾ(≧∇≦)〃))
貴族文化については現実のものを参考にかなり生々しく描きましたが、一部創作があったり時代によって違ったりしているので、創作の際はあらかじめ違いを調べてからの方が無難かもしれません(こちらの作品は18世紀末の南欧をイメージしていてファッションや食べ物などの文かもそれに合わせていますが、騎士の徒弟制度は16世紀くらいの資料を基にしています)
三人ともそれぞれ黒い感情がありますが、そこに至るまでの背景を含めて彼らの人生を描けていれば幸いです。
特にパトリツァはただの嫌われ者なんですが、それでも懸命に生きているし、そこに至るまでにそれなりの背景があるのだと言うところを描きたかったので、ヘイトを通り越して同情していただけて、作者冥利につきます<(_ _)>
彼女はきっと本気で叱ってその上で寄り添ってくれる人が必要だったんでしょうね。
最後までお付き合い下さってありがとうございました<(_ _)>
完結、お疲れさまでした!
イタリア風な世界観から、まさかこんな愛憎劇が展開するとは……!
感歎の念を禁じ得ません。
特に清廉なクラウディオが、最期の最期で怨念発動(何て言い方だ(笑))して、黒さ全開で闇落ちして、このまま魔王になるんじゃないかと思いましたが、ある意味、そのまま果てて良かった(これも何て言い方だ)です。
奥様は……まあ、こういう女の人いるよねって感じで(いるのか^^;)、そのあたりのリアリティがかえって怖かったりしました。
エリィは……最後までエリィでいてくれて良かった。
亡国へと突き進むifも見たかったりしましたが、二人で幸せになって下さい!
面白かったです。
ではではノシ
作者からの返信
完結までお付き合い下さりありがとうございます((ヾ(≧∇≦)〃))
クラウディオ、怨念発動しましたがもともとが人が好いので結局あの程度です。
……本人は自己嫌悪がすごいみたいですが。
もっとも、変なのに目を付けられちゃったので、今後は拙作で当分の間悪役?としてこき使われる予定です。
パトリツァは……あそこまで極端じゃなくても、ああいう人かなりいますよね(;´д`)
以前身近にいたママ友?をほとんどそのままモデルにしたのは内緒ですw
エリィはずっとこのままですね。
だいぶ後になってパトリツァや殿下など、周囲の人々とのかかわり方を反省することもあるでしょうが、そちらはまた別のお話になります。
この人もクラウディオ同様変なのに取り憑かれたので後が大変そう(笑)
彼らの物語を最後までお読み下さり、本当にありがとうございました<(_ _)>
そのうちあちこちで顔を出すことになるので、またお時間があれば別の作品もお楽しみいただければ幸いです((ヾ(≧∇≦)〃))
完結おめでとうございます!
実は途中からラストを待ちきれず、アルファポリス版も読ませていただいてました。
あちらでは書かれなかったパトリツァへの救済があって、とても清々しい気持ちで読み終えることが出来ました。
自業自得とはいえ、あまりにも残酷で哀れ過ぎた彼女の最期。そんな彼女も少しでも救われて良かったです。
かなりのボリュームでありながら、一気に最後まで惹きこむ筆力は凄まじいの一言ですね。
作者からの返信
最後までお付き合いいただき、またいつも感想ありがとうございます((ヾ(≧∇≦)〃))
アルファ版まで読んで下さったとのこと、感謝にたえません。
改稿にあたって構成だけでなくだいぶ心情描写もプラスしたので少々印象が変わったかもしれません。
パトリツァはもう成人しているのである程度は自己責任とはいえ、かなりあわれな人でした。どこかできちんと救われて欲しいと思ってはいたのですが、ディディの抱えているトラウマを考えると、彼では自分の罪と向き合うだけでいっぱいいっぱいだろうな、と思い、生きている間の和解は断念しました。
私の中ではあの世界の中では「人間の罪に寄り添って受け容れ、悔い改めるように導いて赦す」という役割を持っているのはゾンビ女神とヴィゴーレなので、結局別作品からいきなりキャラが乱入する形になってしまいましたが、少しでも彼女の魂も救われたということが伝わって良かったです。
「ピンク頭~」の世界線では最終話に出てきたように彼女の亡霊がヴィゴーレと対峙して昇天したり兄のマシューやエリィが彼に諭されてパトリツァとの関り方を反省する予定なんですが、あと30万字は必要なので(;'∀')
このボリュームを一気読みしてくださったとのこと、没入感のある作品作りを心掛けているので嬉しいです。
またお楽しみいただける作品を書けるよう頑張ります((ヾ(≧∇≦)〃))
素晴らしい作品を読ませていただきました。
小説とはこうあるべきかと思います。
これに比べると私のはなんだろう‥‥‥?
エリィとディディが最後仲良く過ごせたのがすごく良かったです。
この勢いで読ませてもらったのは久しぶりです。文章に読ませる力があるのだと思います。
ありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます((ヾ(≧∇≦)〃))
最後までお付き合い下さりありがとうございました<(_ _)>
こちら、アルファで連載した時は「かく語りき」で出す場面も決まっていて、こちらの完結と同時にあちらの世界でこの二人を出していたので違和感なくラストにできたんですが、こちらは独立した作品にしようとして結局神様に出張してもらう羽目になりました(;'∀')
もう少し工夫の余地があったんじゃないかと反省しきりです。
なお、エリィとディディはこの後えんえんと仲良く神様たちにこき使われる予定です(笑)
最後まで一気に読ませていただきました。
自分は文学通ではないのですが、知人の勧めでラテンアメリカ文学を読んでいて、始めの方の展開とか文章のリズムが似ていると感じました。
セリフがない部分も結構ありましたので、リズムで読ませるような組み立てでこんな風にまとめられるのか、と勉強させていただきました。
心情の機微を丁寧に書かれていて、文章の流れにのって心に響いて、午後読書にもってこいの作品です。
作者からの返信
一気読み有難うございます<(_ _)>
リズミカルで読みやすい文章にするため、推敲後の公開前に必ず二回は音読しています。(そこで修正する事も多いです)
心情描写に重きを置いて書いた作品なので、心の機微を読み取っていただけて作者冥利につきます<(_ _)>