ハクメイのヒ
大市 ふたつ
ep.1 プロローグ
その日。私たちは出会った。
これと言って、事新しいこともなければ、ただ暑かったあの日。
…たった二日だった。
…気をつけー 礼!
ん゙ん…
ゆっくり目を開けた先に誰もいない。
授業終っちゃった…
周りから聞こえる声は天気の話から、今日の予定、明日のテスト…明日のテスト!?
細かく見れば違うのかもしれないが、どれも一色単な毎日が流れているだけだった。
ふと前のモニターを見る。
学校にまつわるのパワポを作ろう!
・期間は二週間
・発表時間は3分
わぁ...どうしよ
「閉めますよ〜」
「え?あ、ちょ、今でます!」
慌てて、教科書とファイルを持って飛ぶように教室を出る私。
教室に戻って、かばんに物を詰め込んでると、何かが足りないような気が…
カバンの中を見ても、机の中を見ても、確かに無い。
筆箱…
「めんどいなぁ」
帰り際に取りに戻ったが、すでに電算室の電気は消え、鍵は閉まっていた。
…そういや、そろそろテスト勉強始めなきゃいけないって聞くけど…筆箱ないしなぁ
既に陽は傾き始め、足先が寒い。
「っさっむ…」
明日から手袋とか持ってこよ。
靴を履き替え、いつもの歩幅で帰路に着く。
校門の前で屯する高校生を片目に、1人駅へと向かった。
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